タコマ (哨戒フリゲート)

タコマ（USS Tacoma, PF-3）の歴史

タコマ（USS Tacoma, PF-3）は、アメリカ海軍に所属する哨戒フリゲートで、1943年に起工され、最終的に朝鮮戦争において重要な役割を果たしました。この艦はタコマ級フリゲートの一隻であり、名はワシントン州の都市に由来しています。タコマは、アメリカ海軍において3隻目の同名の艦です。

艦歴のはじまり

タコマは1943年3月にカリフォルニア州リッチモンドにて起工し、その後艦種が砲艦から哨戒フリゲートに変更されました。命名は1943年5月に行われ、同年11月には艦長エイドリアン・F・ヴェルナー少佐の指揮のもと就役を果たしました。12月にはカリフォルニア沖で整調訓練を完了し、翌年1月からは訓練艦としての任務に従事します。

その後、タコマはアラスカ方面へ派遣され、対潜哨戒や補給船の護衛など多岐にわたる任務を遂行しました。しかし、艦は公試中に火災事故に見舞われ、そのためアラスカへの移動は遅れました。タコマは1944年10月にコディアックに到着し、アラスカ州沿岸およびアリューシャン列島での任務に入ります。

ソ連海軍との関わり

1945年2月23日、タコマはダッチハーバーを出発し、ソ連海軍への引き渡しに備えるためサンフランシスコとブレマートンで大規模なオーバーホールを受けました。在籍する兵士に対する訓練を行った後、タコマはソ連海軍に貸与され「EK-12」として新たな艦名で就役しました。ソ連海軍での活動は1949年まで続きました。タコマはその後、横須賀でアメリカ海軍に返還されました。

朝鮮戦争での活躍

1950年6月に勃発した朝鮮戦争に際し、タコマは再就役となり、横須賀での整調訓練後、多くの任務を遂行します。国際連合の一部として、海上封鎖や護衛任務を引き受け、さらには上陸作戦にも参加しました。特に1951年の釜山への寄港や、上陸作戦への参加が記録されています。

タコマはその後、韓国に配属され、大韓民国における艦名大同江（ROK Daedonggang, PF-63）として1973年まで使用されました。艦はその後アメリカ海軍に返還され、除籍された後も韓国海軍に寄贈され、訓練艦・博物館船として一般公開されています。

受賞歴

タコマは朝鮮戦争における功績により、3個の従軍星章を受賞するなど、その戦歴は評価されています。この艦船は、歴史に名を刻んだ重要な艦であり、今なお多くの人々に記憶されています。

この記事は、アメリカ合衆国政府の著作物である「Dictionary of American Naval Fighting Ships」に基づいています。

もう一度検索