タルスス

タルスス

タルススは、トルコ中南部メルスィン県に位置する都市で、地中海沿岸に面しています。アダナから西へ約40kmの距離にあり、古代ローマ帝国時代にはキリキア属州の首都として「タルソス」と呼ばれていました。この地は、新約聖書の重要な人物である聖パウロの生誕地としても知られています。

歴史

タルススの歴史は非常に古く、新石器時代にまで遡ることができます。その後、銅器時代、青銅器時代を経て、ヒッタイト、アッ[[シリア]]、ペルシャ、マケドニア王国、ローマ帝国、アルメニア、東ローマ帝国、セルジューク朝、キリキア・アルメニア王国、オスマン帝国と、数多くの勢力による支配と破壊を経験してきました。特にキリキア・アルメニア王国は、1198年にタルススを首都として建国し、1375年にマムルーク朝によって失われるまでその地位を維持しました。

古代の都市名である「タルソス」は、タルク神に由来すると考えられています。タルソスは、重要な通商路が交差する地点に位置し、南アナトリアとシリア、ポントスを結ぶ要所でした。現代の都市の周辺には多くの遺跡が残っていますが、考古学的な調査はまだ十分に進んでいません。

紀元前400年前期頃から、タルソスはペルシアの総督の所在地となり、その後セレウコス朝シリアの一部となりました。ローマの征服後、紀元前66年にはキリキア州の首都となり、住民全員にローマ市民権が与えられました。その後、タルソスは近くのアダナの繁栄に隠れるように発展しましたが、その重要性は変わらず、歴史的に重要な都市であり続けました。

気候

タルススは、アナトリア中部のチュクロワ平野から地中海へ続く陸路と海路の交差点に位置しているため、典型的な地中海性気候に属しています。

タルススゆかりの人物

タルススは、多くの歴史的な人物と関わりがあります。

タルススのアンティパトロス: ストア派の哲学者として知られています。
マルクス・アントニウス: 古代ローマの政治家であり軍人です。
クレオパトラ: アントニウスとの逢瀬で有名で、タルススには「クレオパトラの門」が残っています。
聖パウロ: 新約聖書の著者の一人で、キリスト教の聖人です。タルススは彼の生誕地として知られています。

脚注

(記事中には脚注はありません)

関連項目

トルコの都市の一覧

外部リンク

トルコ政府のタルスス情報（英語）)
* 聖パウロの足取り（英語）)

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