タンラ山脈

タンラ山脈の概要

タンラ山脈（タンラさんみゃく）は、チベット[[高原]]を西北西から東南東へ貫く壮大な山脈です。その名はチベット語に由来しており、「dang」は「高原」、「la」は「峠」を意味しています。中国語では「唐古拉山脈」と呼ばれており、日本ではそれに準じた「タングラ山脈」という名称が用いられることもあります。

地理的特徴

タンラ山脈は海抜約5,500mから6,000mの高さを持ち、主峰のゴラタントン山は6,621mに達します。この山脈自体も海抜6,099mの高さで、その周囲の高原は約4,600mから4,800mの標高です。雪線は約5,400mから5,500mに位置しています。

水系と河川

山脈の重要な特徴の一つは、数つの河川の源流がここに発し、流れ出ていることです。ゴラタントン山から流れる沱沱河は長江の源流の一つであり、タンラ山脈の東部からはもう一つの源流である当曲が流れ出ます。これらの河川は北の青海省方面へ向かい、最終的には合流して通天河となり、東へと流れていきます。

南側には瀾滄江（メコン川の上流）や怒江（サルウィン川の上流）があり、これらも西蔵自治区を通って東へ向かっています。特に、怒江の水源は2009年に中国の国家級風景名勝区として認定されています。

交通と交通網

タンラ山脈は標高世界一の鉄道駅を有しており、青蔵鉄道のタングラ駅（海抜5,068.63m）と、鉄道の世界最高地点にあたるタンラ峠（海抜5,072m）があります。この辺りは、訪れる観光客や研究者にとっても重要な地点となっています。

歴史的な意義

この山脈は1720年代の雍正帝によるチベット分割の際、西蔵と青海の境界とみなされました。現在でも中華人民共和国の行政区画における西蔵自治区と青海省の境界を形成しています。

まとめ

タンラ山脈はその壮大な自然景観と河川源流の役割のみならず、歴史的な背景も持つ重要な山脈です。登山や自然観察に訪れる人々にとって、自然の美しさと歴史を感じることができる貴重な場所と言えるでしょう。

もう一度検索