ダイソン (駆逐艦)

ダイソン (USS Dyson, DD-572)

「ダイソン」は、アメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦で、チャールズ・ウィルソン・ダイソン少将にちなんで名付けられました。当艦は1942年4月15日にテキサス州オレンジのコンソリデーテッド・スチール社で進水し、同年の12月30日にロイ・アレクサンダー・ガノ中佐の指揮の下で就役しました。

第二次世界大戦における活動

「ダイソン」は始まりから、護衛任務を通じて東海岸やカリブ海で働き、1943年5月14日にはニューヨークを出航し太平洋へ向かいました。ヌメアで第36任務部隊(TF36)に加わり、ソロモン諸島への作戦において哨戒や船団護衛の活動を行います。

1943年の9月にはソロモン諸島で日本軍の艦船を攻撃し、敵艦艇に大きな損害を与えることに成功。11月にはブーゲンビル島のトロキナ岬における上陸作戦を支援し、日本軍の航空機に対する攻撃を行い、連合国の安全を確保しました。

1944年に入ると、「ダイソン」は引き続きソロモン諸島において日本艦隊への攻撃を続け、日本の援軍が到達するのを阻止するための活動を行いました。特にグリーン諸島侵攻では、敵の艦船への攻撃や砲撃を行い、成功を収めました。

軍務の拡大

1944年3月25日には第58任務部隊に加わり、数回にわたりパラオ、ヤップ、ウルシー環礁における爆撃を行いました。フィリピン海の戦いでは、空母を護衛し、サイパンやパガンへの侵攻に参加。さらに、ルソン島、台湾、中国沿岸の攻撃にも関与しました。

1945年の多様な任務

1945年に入ると、「ダイソン」はフィリピンでの任務を継続し、南方への上陸を支援しました。沖縄到着後は、終戦まで様々な哨戒、索敵、護衛、海上救助に従事。終戦の日後にワシントンD.C.に帰還し、特にソロモン諸島での活躍が評価され、23駆逐艦隊に大統領殊勲部隊章が授与されました。

その後、ダイソンはサウスカロライナ州チャールストンの海軍基地に配備され、電力供給として利用され続けました。1947年には退役し、その後1960年に西ドイツに譲渡されました。

ドイツ連邦海軍での活用

ドイツ連邦海軍では「Z5 (Zerstörer 5, D-179)」という名称で運用され、1982年には予備部品提供のためにギリシャに譲渡されました。

従軍星章

「ダイソン」はその歴史の中で、第二次世界大戦中に11個の従軍星章を受章しており、その功績が称えられています。その活躍は今も海軍の伝説として語り継がれています。

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