ダイハツ・オプティ

ダイハツ・オプティ：軽自動車史に刻まれた個性派2モデル

ダイハツ工業は、かつて「オプティ」という軽自動車を製造・販売していました。ミラの上級モデルとして登場したオプティは、その個性的なデザインと充実した装備で、多くのユーザーを魅了しました。本稿では、初代と2代目オプティについて、その歴史、デザイン、メカニズム、そして市場における立ち位置を詳しく解説します。

初代オプティ (L300S/310S型): キュートなデザインと充実装備で人気を博す

1992年1月、リーザの後継車として登場した初代オプティは、「超・ラブリー」をキーワードに、丸みを帯びたキュートなデザインが特徴でした。特に女性ユーザーから高い支持を集め、当時の軽自動車としては異例ともいえる、高い質感と静粛性を備えていました。

ボディタイプは3ドアと5ドアのハッチバックで、エンジンは3気筒6バルブEFIと12バルブEFIの2種類が設定されました。変速機は3/4速ATと5速MTが用意され、駆動方式はFFと4WDが選べました。電動キャンバストップもオプション設定されるなど、バリエーションも豊富でした。

発売後も、数々の特別仕様車が登場しました。「クラブスポーツ」はMOMO製ステアリングやアルミホイールを装備したスポーティモデル、「ピコ」は価格を抑えた実用的なモデルとして人気を集めました。また、1995年のマイナーチェンジでは、DOHC12バルブエンジンが追加され、さらに洗練された走りを実現しました。1996年にはレトロ風デザインの「クラシック」シリーズが登場し、こちらは落ち着いた雰囲気の内装と相まって、モデルライフ後半の人気グレードとなりました。

2代目オプティ (L800S/802S/810S型): 個性的なノッチバックスタイルに挑戦

1998年1[[1月]]に登場した2代目オプティは、初代とは一転、ショートノッチバックの4ドアハードトップセダンという、軽自動車では非常に珍しいボディスタイルを採用しました。独立したトランクルームを持つ本格的なセダンは、1970年代の初代フェローセダン以来、28年ぶりの登場となります。

ラインナップは、「CL」「CX」「ビークス」「エアロダウンビークス」の4種類。スポーティな「ビークス」シリーズは、小径フォグランプやローダウンサスペンションを装備し、若年層を中心に人気を博しました。特に、「エアロダウンビークス」は、ターボエンジンと相まって、スポーティな走りを求めるユーザーを満足させました。

しかし、初代とは大きく異なる個性的なデザインと、販売戦略が功を奏さず、販売台数は初代を大きく下回る結果となりました。2代目でも「クラシック」シリーズは継続され、先代人気を反映したデザインと落ち着いた内装で、女性ユーザーを獲得する戦略を採りましたが、市場での成功には至りませんでした。2002年に生産終了となり、その後はミラシリーズに統合されました。

オプティの系譜とその後

オプティは、ダイハツの軽自動車ラインナップにおいて、独自の個性と存在感を示したモデルでした。初代のキュートなデザインと、2代目の個性的なノッチバックスタイルは、それぞれ時代のトレンドと異なるアプローチを試みたと言えるでしょう。

オプティの後継車種は明確に存在しませんが、そのデザインやコンセプトは、後発のミラアヴィ、ソニカ、そしてクラシックな雰囲気を継承したミラジーノなどに受け継がれていると言えます。オプティは、ダイハツの軽自動車の歴史において、重要な役割を担った個性的なモデルとして、記憶されています。

もう一度検索