ダマスカス (競走馬)

ダマスカス：伝説的名馬とその血統の系譜

1964年4月14日生まれのダマスカスは、アメリカで活躍した競走馬として、その名を後世に刻み込んだ名馬です。1967年には、プリークネスステークスとベルモントステークスの二冠を達成し、アメリカ競馬史にその名を刻みました。

特に記憶に残っているのが、1967年のウッドワードステークスでの圧勝劇です。強豪馬バックパサーとドクターフェイガーを10馬身もの差で圧倒する圧巻の走りを見せ、その強さを証明しました。このレースは、ダマスカスの驚異的な能力を世に知らしめる出来事となりました。

ダマスカスの競走馬としてのキャリアは輝かしいものでした。1966年から1968年にかけて、数々の重賞レースに出走。レムゼンステークス、トラヴァーズステークス、ジョッキークラブゴールドカップステークス、ウッドメモリアルステークス、レナードリチャーズステークス、ドゥワイアハンデキャップ、ベイショアステークス、アケダクトステークスなどを勝利しました。ケンタッキーダービーでは3着、ワシントンDC国際(芝)やウイリアムデュポンJr.ハンデキャップ、ゴーサムステークスでは2着と、常に上位入賞を果たす活躍を見せています。

1968年以降も、ブルックリンハンデキャップ、サンフェルナンドステークス、マリブステークス、アケダクトステークスなどに出走し、活躍を続けました。チャールズ・H・ストラブステークス、ウッドワードステークス、サバーバンハンデキャップ、エイモリー・L・ハスケルハンデキャップ、ミシガンマイルハンデキャップでは2着、3着と健闘しています。

競走馬を引退したダマスカスは、ケンタッキー州のクレイボーンファームで種牡馬となりました。そこで彼は、その優れた遺伝子を受け継ぐ多くの優秀な競走馬を輩出しました。1989年までに71頭のステークスウィナーを送り出し、クラシックホースこそ輩出しませんでしたが、種牡馬としても大きな成功を収めました。

ダマスカスの血統は、日本競馬にも大きな影響を与えています。彼の直系の子孫たちは「ダマスカス系」と呼ばれ、エイシンワシントン（1996年CBC賞など）やキャプテンスティーヴ（2001年ドバイワールドカップなど）といった名馬を生み出しました。これらの馬たちは、ダマスカスの優れた遺伝子の継承を示す、象徴的な存在と言えるでしょう。

数々の栄光を手にしたダマスカスは、1995年8月8日、31歳でその生涯を終えました。クレイボーンファームに埋葬されたダマスカスは、今もなお、競馬ファンの記憶に深く刻まれた、伝説的な名馬として語り継がれています。その偉大な功績は、彼の産駒や母父としての活躍、そしてダマスカス系と呼ばれる血統を通して、これからも長く競馬界に影響を与え続けるでしょう。彼の活躍は、競馬史に燦然と輝く金字塔として、永遠に語り継がれるに違いありません。

主な産駒には、Desert Wine (ハリウッドゴールドカップステークス)、ジヤツジヤー(フロリダダービー)、Gold and Myrrh (メトロポリタンハンデキャップ)、Time for a Change (フラミンゴステークス)、Highland Blade (ブルックリンハンデキャップ)、Private Account (ガルフストリームパークH)、オジジアン(ジェロームハンデキャップ)、Eastern Echo (米フューチュリティステークス)、Soy Numero Uno (米フューチュリティステークス)、Crusader Sword (米ホープフルステークス)、Pacific Princess (デラウェアオークス)、ラバージヨン(アーリントン＝ワシントンフュチュリティステークス)などがいます。また、母の父としてもShadeed (2000ギニー)、Desert Stormer (BCスプリント)、コロナドズクエスト (トラヴァーズステークス)、Marlin (アーリントンミリオンステークス)、Splendid Spruce (サンタアニタダービー)、Kudos (オークローンハンデキャップ)、Ghazi (セクレタリアトステークス)、Super Abound (セクレタリアトステークス)、Chilukki (デルマーデビュータントステークス)、Secret Savings (ドンカスターハンデキャップ)、Capades (米セリマステークス)、Minstrel's Lassie (米国 セリマステークス)、Officer's Ball (米 ソロリティステークス)、フオーワンスンマイライフ(アーリントンワシントンラッシーステークス)など、多くの活躍馬を輩出しました。これらの馬たちの活躍は、ダマスカスの偉大さを改めて証明するものと言えるでしょう。

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