チャック・フィンリー

チャールズ・エドワード・フィンリー：1990年代を代表する左腕投手

チャールズ・エドワード・フィンリー（Charles Edward Finley）は、1962年11月26日、アメリカ合衆国ルイジアナ州モンローに生まれました。1980年代後半から2000年代初頭にかけて、メジャーリーグベースボール（MLB）で活躍した元プロ野球選手（投手）です。

エンゼルス時代：スターダムへの階段

1984年のMLBドラフトでカリフォルニア・エンゼルスから15巡目に指名を受けるも契約せず、翌1985年の2次ドラフトで1巡目（全体4位）という高評価でエンゼルスに入団。1986年には、A級での好投が認められ、早くもメジャーデビューを果たします。当初は敗戦処理としての登板が多かったものの、同年は3勝1敗、防御率3.30という成績を残し、チームの地区優勝に貢献。ボストン・レッドソックスとのリーグチャンピオンシップシリーズにも登板し、無失点に抑える活躍を見せました。

1988年からは先発ローテーションに定着し、1989年にはレッドソックス戦でメジャー初完封を記録。オールスターゲームにも初選出され、16勝9敗、防御率2.57という好成績を収めました。1990年には、マーク・ラングストン、ジム・アボットとの強力な左腕トリオを形成し、自身も2年連続でオールスターに選出。18勝9敗、防御率2.40を記録し、サイ・ヤング賞の投票で7位に入りました。同年オフには日米野球にも参加し、ランディ・ジョンソンとのリレーでノーヒットノーランを達成しています。

1993年にはリーグ最多の13完投を記録するなど復活。1995年には5年ぶりにオールスターゲームに選出され、15勝を挙げました。

インディアンス、カージナルス時代：ベテランとしての円熟味

1999年12月、クリーブランド・インディアンスに移籍。2000年には4年ぶりにオールスターゲームに選出され、16勝11敗の成績を収めました。

2002年7月にはセントルイス・カージナルスへ移籍し、シーズン最後の登板で通算200勝を達成。同年限りで現役を引退しました。

プレースタイル

フィンリーは、落差の大きいカーブとスライダーの中間のような「スラーブ」とスプリットフィンガード・ファストボールを決め球としていました。そのため、制球に苦しむ場面もありましたが、シーズン2桁勝利は通算12回、15勝以上も通算7回記録し、ランディ・ジョンソンやトム・グラビンらと共に1990年代を代表する左腕投手の1人として名を馳せました。

記録

MLBオールスターゲーム選出：5回（1989年、1990年、1995年、1996年、2000年）
1イニング4奪三振：3回（1999年5月12日・8月15日、2000年4月16日）

チャールズ・フィンリーは、その独特の投球フォームと勝負強い投球で、多くのファンを魅了しました。彼の残した功績は、野球史にその名を刻み、記憶されることでしょう。

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