ツーリングマップル

ツーリングマップルとは

「ツーリングマップル」は、株式会社昭文社が発行する、オートバイでのツーリングを主な目的とした道路地図帳のシリーズです。ライダーにとって必要不可欠な情報が満載で、ツーリング愛好者から絶大な支持を得ています。上位版である「ツーリングマップルR」や、前身の「2輪車ツーリングマップ」についても解説します。

特徴

一般的な四輪自動車向けの道路地図とは異なり、ツーリングマップルは以下の点でライダーにとって非常に有用です。

二輪車通行料金: 高速道路や有料道路における二輪車の通行料金が明記されています。
二輪車通行禁止区間: 二輪車が通行できない区間が詳細に示されています。
ツーリングコース: 眺望の良い道や、おすすめのツーリングコースが紹介されています。
グルメ情報: 地元の名物料理やおすすめの飲食店情報が掲載されています。
宿泊施設: ライダーハウスなどの安価な宿泊施設の情報が充実しています。
温泉: ツーリングの疲れを癒せる温泉の情報も掲載されています。
林道情報: バイクで走れる林道の情報も網羅されています。

各地方版ごとに担当の取材者が存在し、実際に現地を走行調査して情報を収集・編集しているため、情報の信頼性が高いのが特徴です。ただし、担当者の個性や得意分野によって、掲載される情報の傾向に若干の違いが見られることもあります。例えば、オフロード走行を好む担当者であれば林道情報が充実していたり、女性担当者であれば休憩スポットやカフェの情報が豊富だったりします。

旧版には、現在では廃道となってしまった道や閉鎖された林道の情報が掲載されている場合があります。そのため、廃道散策を趣味とするライダーの中には、あえて旧版のツーリングマップルを利用する人もいます。

歴史

ツーリングマップルの歴史は、1985年に発行された『関東2輪車ツーリングマップ』から始まりました。その後、各地の地方版が順次発行され、1989年には全8巻が出揃いました。当時の地図構成は、昭文社の「グランプリ」シリーズと同様の形式でした。

1997年には、「2輪車ツーリングマップ」シリーズがリニューアルされ、「ツーリングマップル」シリーズとして新たに発売されました。この際、地図の構成が昭文社の「スーパーマップル」シリーズと同様のメッシュ方式に変更され、リング綴じ製本が採用されました。

2018年には、スマートフォンやタブレットで閲覧できる電子書籍版が登場し、より手軽に利用できるようになりました。

2024年現在、ツーリングマップルは全7巻で構成されており、2003年版（第3版）をベースに改訂が重ねられています。2003年版以降は、昭文社独自のデータベース「SiMAP（サイマップ）」が利用されています。

シリーズの種類

ツーリングマップル

A5判サイズで、持ち運びやすさを重視した標準版です。ページを折り返して使用できるPUR製本が採用されています。縮尺は14万分の1（北海道版は20万分の1）で、主要都市は5万分の1の縮尺で掲載されています。綴じ込みの全体マップは耐水仕様です。

ツーリングマップルR

B5判サイズで、ツーリングマップルよりも大きな判型です。初期のRシリーズは耐水紙を使用していましたが、2014年版以降は通常の紙に変更されています。製本はリング綴じです。縮尺は12万分の1（北海道版は17万分の1）です。

ツーリングマップルマガジン

2008年に創刊された月刊誌ですが、わずか3号で休刊となりました。休刊後は、ツーリングマップルメールマガジンが代替的な役割を担っています。

ツーリングマップル メールマガジン

ツーリングマップルに関する情報や、地図を使用したツーリングログアプリ「Route!」の情報などを配信するメールマガジンです。

関連情報

道路地図
県別マップル
スーパーマップル

外部リンク

* ツーリングマップル

もう一度検索