ティーガーデン星c

ティーガーデン星c（またはティーガーデンc）は、太陽系から約12光年という比較的近い距離に位置する、M型スペクトルの恒星であるティーガーデン星のハビタブルゾーン内を公転している太陽系外惑星です。2019年7月の時点では、潜在的に居住可能な太陽系外惑星として4番目に近い存在とされていました。この惑星は、2019年6月に発見されました。

特徴

ティーガーデン星cは、この惑星系の中で最も外側の軌道を公転する惑星です。公転周期は約11.4日であり、これは地球の公転周期と比較すると非常に短いものです。惑星の最小質量は地球質量とほぼ同じであり、その半径も地球と類似しているとされています。これらの特徴から、ティーガーデン星cは鉄の核と岩石の地殻を持つ、地球のような構成である可能性が示唆されています。また、惑星の表面には液体の水が存在する可能性や、温度が低い場合には氷が存在する可能性も考えられています。

居住性

ティーガーデン星cは、楽観的なハビタブルゾーン内に位置しています。惑星の平衡温度は-47℃と推定されていますが、もし惑星に十分な厚さの大気が存在すれば、その表面温度はより暖かくなる可能性があります。地球の平衡温度が-18℃であるにもかかわらず、大気によってより高い温度を維持しているのと同様の現象が、ティーガーデン星cでも起こり得ると考えられます。

ティーガーデン星cの居住可能性を高める要因の一つに、その主星であるティーガーデン星の性質が挙げられます。多くの赤色矮星は、強力なフレア（爆発現象）を頻繁に放出するため、その影響で惑星の大気が剥ぎ取られ、居住に適さない環境になる可能性があります。例えば、ケプラー438bは、主星の活発な活動のために居住が困難であると考えられています。また、太陽系に最も近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリも、活発なフレア活動が観測されています。

しかし、ティーガーデン星は比較的穏やかな恒星であるため、フレアの影響が少なく、惑星が居住可能である可能性が高いと考えられています。このような穏やかな赤色矮星としては、ロス128やルイテン星も知られており、これらの恒星系も潜在的に居住可能な太陽系外惑星を持つ可能性があります。

結論

ティーガーデン星cは、地球に似た質量と半径を持ち、ハビタブルゾーン内に位置するという点で、生命が存在する可能性を秘めた興味深い惑星です。主星の活動が比較的穏やかであることも、その可能性を後押しする要因となっています。今後の観測によって、ティーガーデン星cの環境についてより詳細な情報が得られることが期待されています。

脚注

この記事の情報は、2019年時点での発見に基づいています。そのため、今後の研究によって新たな情報が発見される可能性があります。

関連項目

地球に近い太陽系外惑星の一覧
* 2019年に発見された太陽系外惑星の一覧

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