ディケイド・オブ・アグレッション

『ディケイド・オブ・アグレッション』（Decade of Aggression）は、スレイヤーが1991年に発表したライブ・アルバムです。1985年のミニ・アルバム『Live Undead』以来となる、ファン待望のライブ盤であり、CD2枚組というボリュームで発売されました。

このアルバムには、過去5枚のスタジオ・アルバムからの代表曲と、EP「Haunting the Chapel」（1984年）収録曲のライブ・バージョンが収録されています。選曲は、スレイヤーの歴史を概観できるベスト盤的な内容と言えるでしょう。

収録された音源は、1990年秋にメガデス、テスタメント、スイサイダル・テンデンシーズと共に行った伝説的なパッケージ・ツアー「クラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ」の最終日、ウェンブリー・アリーナ公演と、1991年のアメリカ・ツアーのものです。異なる時期、異なる場所でのライブ演奏を聴けるのも、このアルバムの魅力の一つです。

日本初回盤は、ディスク2に「Skeltons of Society」と「At Dawn They Sleep」の2曲が追加された、全23曲入りの特別仕様で発売されました。しかし、後にアメリカ盤と同じ21曲入りに変更されています。

収録曲は以下の通りです。

ディスク1
フロリダ州レイクランド公演（1991年7月13日）の音源を使用。

1. ヘル・アウェイツ - "Hell Awaits"
2. ジ・アンチクライスト - "The Antichrist"
3. ウォー・アンサンブル - "War Ensemble"
4. サウス・オブ・ヘヴン - "South of Heaven"
5. レイニング・ブラッド - "Raining Blood"
6. アルター・オブ・サクリファイス - "Altar of Sacrifice"
7. ジーザス・セイヴス - "Jesus Saves"
8. デッド・スキン・マスク - "Dead Skin Mask"
9. シーズンズ・イン・ジ・アビス - "Seasons in the Abyss"
10. マンダトリー・スイサイド - "Mandatory Suicide"
11. エンジェル・オブ・デス - "Angel of Death"

ディスク2
ロンドン公演（1990年10月14日）と、カリフォルニア州サンバーナーディーノ公演（1991年3月8日）の音源を使用。

1. ハロウド・ポイント - "Hallowed Point"
2. ブラッド・レッド - "Blood Red"
3. ダイ・バイ・ザ・スウォード - "Die by the Sword"
4. ブラック・マジック - "Black Magic"
5. キャプター・オブ・シン - "Captor of Sin"
6. ボーン・オブ・ファイアー - "Born of Fire"
7. ポストモーテム - "Postmortem"
8. スピリット・イン・ブラック - "Spirit in Black"
9. エクスペンダブル・ユース - "Expendable Youth"
10. ケミカル・ウォーフェアー - "Chemical Warfare"

参加ミュージシャン

トム・アラヤ - ボーカル、ベース
ジェフ・ハンネマン - ギター
ケリー・キング - ギター
デイヴ・ロンバード - ドラムス

『ディケイド・オブ・アグレッション』は、スレイヤーのライブ・パフォーマンスの熱量を伝えるだけでなく、彼らの音楽的な進化の過程を体験できる作品です。スラッシュメタルファンはもちろん、スレイヤーの入門盤としてもおすすめです。

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