デイス (潜水艦)

デイス (USS Dace, SS-247)

デイス (USS Dace, SS-247)はアメリカ海軍の潜水艦で、ガトー級に属し、35番艦として1943年に就役しました。艦名は淡水魚のデイスに由来し、特に戦闘能力に優れた艦艇として第二次世界大戦に参加した実績を持ちます。艦名は「デイス」と呼ばれるコイ科の魚に由来しており、同名の艦はこれが初めてです。退役から9年後には、パーミット級の原子力潜水艦として再び「デイス」という名を継承します。

艦歴

デイスは1942年7月22日にコネチカット州グロトンで起工し、1943年4月には進水。艦長ジョゼフ・F・エンライト少佐の指揮のもと、1943年7月23日に正式に就役しました。最初の任務として日本近海へ向かい、1943年10月から始まる一連の哨戒活動に従事します。

第1の哨戒

最初の哨戒任務は1943年10月から12月までの期間であり、デイスは日本の輸送船団を攻撃しようと試みました。10月20日に出港するも、攻撃の度に日本艦船には逃げられ、エンライト艦長は自らの判断に対する後悔を抱えることになります。11月19日には多くの艦船に接近したものの、防御網に阻まれ、損傷を負いつつも、ミッドウェー島への帰投を余儀なくされました。

第2〜第4の哨戒

1944年1月から8月までの間、デイスは別の哨戒任務をこなし、特に重要な攻撃をいくつか実施しました。2回目の哨戒では、重い防護を受けたタンカーを発見しましたが、攻撃には成功しませんでした。その後、他の艦と共に行動し、再度の哨戒任務では日本艦隊の動きを把握しつつ、さまざまな潜水艦戦闘を繰り広げました。

第5の哨戒と摩耶撃沈

デイスは1944年9月から11月にかけて行った第5の哨戒で重要な成果を上げました。その中で、「摩耶」という艦を撃沈する戦果を挙げ、戦争終結へと近づく日本艦隊の動きを阻害しました。この時期、艦は難しい立場でも果敢に敵艦艇に挑んできました。

戦後の活躍

戦争終結後、デイスは真珠湾への帰還を命じられ、1946年に予備役となりました。その後、1951年に再び就役し、1955年にはイタリア海軍に移管され、「レオナルド・ダ・ヴィンチ」として活動を続けました。最終的には1972年にアメリカ海軍から除籍されると同時に、イタリア海軍でも除籍され、その後1975年にはスクラップとして売却されました。

デイスは、7回の哨戒で多くの戦果を挙げ、海軍殊勲部隊章や従軍星章を受賞するなど、その戦歴は光り輝くものです。USS Daceの名前は、歴史に名を刻む艦名となっています。

もう一度検索