デブラ・ミセリー

デブラ・アン・ミセリー

デブラ・アン・ミセリー（Debra Ann Miceli）は1964年2月9日にイタリアのミラノで生まれ、米国ミネソタ州ミネアポリスで育った元女子プロレスラーです。彼女は、リングネームのアランドラ・ブレイズ（Alundra Blayze）やメデューサ（Madusa）で知られ、アメリカと日本のプロレス界で広く活躍しました。

来歴

ミネアポリスのロビンズデイル高校を卒業したデブラは、エディ・シャーキーのジムでプロレスを学び、1984年にAWA（American Wrestling Association）で「メデューサ・ミセリー」としてプロレスデビューを果たしました。AWAでは、ケビン・ケリーとニック・キニスキーのマネージャーを務める傍ら、女子王者シェリー・マーテルとの抗争に挑みました。1987年のAWA女子王座争奪トーナメントでは、キャンディ・デバインを破り王座を獲得しました。

1989年から1991年の間、デブラは全日本女子プロレスで活躍し、長与千種との激しいライバル関係で知られています。1991年には、ポール・E・デンジャラスリーの下でWCW（World Championship Wrestling）に登場し、リック・ルードや“スタニング”スティーブ・オースチンと共演しました。特にこの時期、女子プロレスラーとしての地位を確立しました。1993年にはWWFに移籍し、新たにアランドラ・ブレイズとしてベビーフェイスとして売り出され、ルナ・バション、ブル中野、バーサ・フェイとの抗争を繰り広げました。

1995年には再びWCWに戻り、「メデューサ」という名前に戻しました。彼女はWWF女子王座のベルトをゴミ箱に捨てる衝撃的なパフォーマンスを行い、この行動が「マンデー・ナイト・ウォーズ」をさらに激化させました。その後、デブラはシスター・シェリーや北斗晶との抗争を経て、1997年には一時離脱したものの、1999年にはランディ・サベージのマネージャーとしてカムバックしました。12月19日には、女性として初めてWCWクルーザー級王座を獲得しています。

2015年にはWWE殿堂入りが発表され、同年3月の式典ではナタリヤがインダクターを務めました。

日本での活動

デブラは1989年に全日本女子プロレスに来日し、長与に勝利しIWA世界女子王座を獲得しました。彼女は全日本女子プロレス初の外国人エースとして活躍し、ヒールに転向後はアジャ・コングとの共闘も行いました。1994年にはブル中野とWWF女子王座を賭けて対戦しましたが、これが現役選手としての日本最後の試合となりました。しかし、2015年には再び来日し、スターダムのイベントに参加しています。

モータースポーツでの活動

2001年にWCWが崩壊した後、デブラはプロレスを引退しフロリダに移住。そこでモンスタートラック競技に取り組み、2004年のMonster Jam World Finalsでは三人の同時優勝者の一人となり、2005年には女子選手として初めてレーシング部門で優勝を果たしました。彼女は2006年からの数年間は競技から離れましたが、その後2009年から再びMonster Jamに復帰しています。

獲得タイトル

• - AWA女子王座: 1回
• - WWF女子王座: 3回
• - 24/7王座: 1回
• - WWE殿堂: 2015年度
• - WCWクルーザー級王座: 1回
• - IWA世界女子王座: 2回
• - タッグリーグ・ザ・ベスト優勝: 1回

デブラ・アン・ミセリーは、女子プロレス界においてその存在感を示し、数々の歴史を刻んできました。彼女の活躍は、今もなお多くのレスラーやファンに影響を与え続けています。

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