リック・ルード

リック・ルードについて

「ラヴィシング」リック・ルード（本名：Richard Erwin Rood、1958年12月7日 - 1999年4月20日）は、アメリカのプロレス界において独自のスタイルを確立したレスラーです。ミネソタ州ロビンズデールに生まれ、マッスルボディと個性的なパフォーマンスで観客を魅了しました。

幼少期とキャリアの始まり

ルードはロビンズデール・ハイスクールでニキタ・コロフと同級生でした。兄弟の影響を受け、プロレスの道を歩む決意を固めました。エディ・シャーキーにスカウトされトレーニングを受け、1983年にプロレスラーとしてデビュー。デビュー直後から地元ミネソタ州とカナダを巡り、着実にキャリアを積んでいきました。

ヒールとしての成功

ルードは南部アメリカのレスリング団体でヒール（悪役）としてスタートしました。特にメンフィスのCWAでは、ジミー・ハートのファースト・ファミリーに加入し、数々のタイトルを獲得。特に1984年6月にはジェリー・ローラーからAWA南部ヘビー級王座を奪取しました。その後もフロリダのCWFで数々の王座を手にし、1985年11月にはWCCWでNWAアメリカン・ヘビー級王座を獲得し、名実ともに有望なレスラーとなりました。

WWFとWWCでの活躍

1987年にはWWFに参加し、ボビー・ヒーナンをマネージャーに迎えてポール・オーンドーフやジェイク・ロバーツとの抗争を展開。1988年、ハルク・ホーガンのWWF世界ヘビー級王座に挑戦し、その後1994年にはWWFインターコンチネンタル・ヘビー級王座をアルティメット・ウォリアーから奪取しました。この試合は特に印象的で、ルードの名前を一層大きくした瞬間でもありました。

WCWでの再出発と最後の戦い

1990年にはWCWに移籍し、ポール・E・デンジャラスリーのデンジャラス・アライアンスに加わりました。リッキー・スティムボートなどとの抗争で名を馳せ、1991年にはWCW USヘビー級王座を獲得。その後も1992年まで長期政権に君臨し、ニキタ・コロフやダスティン・ローデスとの試合を展開するなど、ヒールとしての存在感を示しました。しかし、1994年に発生した試合で頸椎を損傷し、これを契機に一線を退くこととなります。

引退後と死去

現役引退後はマネージャーとして活動。1997年にはECWにも登場し、1999年4月20日には心臓麻痺により41才で亡くなりました。彼のプロレス界における影響は大きく、2017年にはWWE殿堂に迎えられるなど、記憶に残るレスラーとして称賛されています。

得意技

リック・ルードは「ルード・アウェイクニング」、パイルドライバー、カナディアン・バックブリーカー、ダイビング・ニー・ドロップなど、数々の技を駆使し、そのスタイルを確立しました。

リック・ルードはプロレス界におけるヒール的存在の象徴とも言える存在で、その活躍は多くのファンに愛され続けています。

もう一度検索