デヴィッド・ボウマン・シュネーダー

デヴィッド・ボウマン・シュネーダー：東北学院の礎を築いた宣教師

デヴィッド・ボウマン・シュネーダー（David Bowman Schneder、1857年2月23日 - 1938年10月5日）は、アメリカ合衆国出身の宣教師であり、合衆国・ドイツ改革派教会から派遣され、明治から昭和初期にかけての日本で教育と伝道に尽力しました。特に、東北学院の発展に大きく貢献し、同学院の三校祖の一人として知られています。

生涯

1857年、シュネーダーはペンシルベニア州で生まれました。フランクリン・アンド・マーシャル大学とランカスター神学校で学び、卒業後、アメリカ国内で4年間牧師を務めました。1887年（明治20年）、ドイツ改革派教会から宣教師として日本の仙台に派遣され、仙台神学校（現在の東北学院）に赴任しました。

仙台神学校では、押川方義、W.E.ホーイらと共に学校経営に携わり、東北学院の基礎を築きました。1887年（明治20年）には、山形英学校（現在の山形学院高等学校）の英語教師も兼任しました。1889年（明治22年）には、F.W.ハーレルらと共に七ヶ浜に別荘地（現在の高山外国人避暑地）を開拓し、国際交流の拠点としました。

1901年（明治34年）には、押川方義の後を継いで東北学院の第2代目院長に就任しました。35年間の在任中、中学部、高等部、神学部を整備し、私塾的な学校を総合的なキリスト教主義教育機関へと発展させました。また、校舎の建設にも尽力し、1919年（大正8年）に旧中学校舎、1923年（大正12年）に新校舎、1926年（大正15年）に専門部校舎、1932年（昭和7年）には礼拝堂を建設しました。教育者としての活動と並行して、伝道者としても仙台教会（現在の日本基督教団仙台東一番丁教会）を設立しました。

シュネーダーの功績は高く評価され、フランクリン・アンド・マーシャル大学から名誉神学博士号、アーサイナス大学から名誉法学博士号を授与されました。また、日米間の友好にも貢献し、1920年代のアメリカにおける日系移民排斥問題の解決に取り組みました。1936年（昭和11年）に東北学院の院長を辞任し、名誉院長に就任。一時帰国後、1938年（昭和13年）に再び仙台に戻り、NHK仙台放送局を通じて「滞日50年の思ひ出」と題する講演を行い、その生涯を振り返りました。

同年10月、狭心症のため逝去。仙台市内のキリスト教墓地に埋葬されました。

栄典

勲四等旭日小綬章（1916年10月31日）
勲三等瑞宝章（1924年2月11日）
勲三等旭日中綬章（1936年6月2日）

参考文献

デー・ビー・シユネーダー 『人生の行路と目標』 東北地方基督教通信伝道団、1938年
ウィリアム・C・メンセンディク著、笹原昌、出村彰共訳 『シュネーダー博士の生涯：その人とその時代』 東北学院、1976年
武内博 『来日西洋人名事典』 日外アソシエーツ、1995年　ISBN 4-8169-1277-0
『キリスト教人名辞典』 日本基督教団出版局、1986年
『日本キリスト教歴史大事典』 教文館、1988年
東北学院百年史編纂委員会 『東北学院百年史』 学校法人東北学院、1989年
学校法人東北学院 『東北学院の歴史』 河北新報出版センター、2017年　ISBN 978-4-87341-366-2

外部リンク

The Three Founders of Tohoku Gakuin - 日本基督教団公式サイト
学校法人東北学院｜東北学院の100年
学校法人東北学院｜建学の精神・理念
シュネーダー院長説教（昭和11年創立50周年）

デヴィッド・ボウマン・シュネーダーは、教育者、伝道者として、また日米間の友好に尽力した人物として、その名は今もなお、東北学院の歴史に深く刻まれています。

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