トウメイ

トウメイの生涯と業績

トウメイ（1966年5月17日 - 1997年4月7日）は、日本中央競馬会において特筆すべき成果を収めた競走馬であり、その後繁殖にも貢献した名牝です。彼女は1971年に天皇賞（秋）と有馬記念を連覇し、史上初の牝馬による啓衆社賞年度代表馬に選出されました。さらに、代表的な産駒であるテンメイは、同じく天皇賞を母子制覇する偉業を成し遂げました。

誕生から競走馬時代まで

トウメイは1966年5月17日、北海道静内町の谷岡牧場で誕生しました。父はシプリアニ、母はトシマンナという血統で、当時はそれほど注目されていなかった血筋でした。シプリアニは1970年代に人気になったネヴァーセイダイの産駒ですが、トウメイが誕生した当初はあまり期待されていなかったのです。

1967年の秋、トウメイはセリ市で165万円で落札され、近藤克夫によって新しい馬主として迎えられました。トウメイはその後札幌市で競走馬となるべく訓練を受けることとなります。

デビューは1968年8月30日の新馬戦で、低い評価にもかかわらず2着に入る活躍を見せました。その後は次々と勝ち上がり、1970年には連勝を果たすまでに成長しました。しかし、1971年の阪急杯での惜しい2着を経て、トウメイは本領を発揮し始めます。

1971年の輝かしい年

1971年、トウメイはその名を一気に広めることとなります。春にはマイラーズカップを制覇し、続く天皇賞（秋）でも優勝を果たしました。この年、特に注目されたのは有馬記念。彼女は他の強豪を次々と下し、見事な勝利を収めました。この成果により、彼女は年度代表馬に選ばれ、競走馬としての地位を確立しました。

引退生活と繁殖牝馬としての活動

トウメイは惜しまれつつ、1971年の有馬記念を最後に引退しました。引退後は近藤克夫によって繁殖牝馬としての生活が予定されていましたが、馬インフルエンザの影響でそれは叶いませんでした。その後、藤沢牧場で繁殖生活を送り、1979年には幕別牧場に移りました。

彼女は14頭の産駒を出産し、その中でもルイスデールとの間に生まれたテンメイが特に活躍しました。テンメイは1978年に天皇賞母子制覇を達成するなど、トウメイの名をさらに広めたのです。

トウメイの死とその後

1997年4月7日、トウメイは息を引き取りました。彼女の死は競馬界に大きな衝撃を与えましたが、近藤克夫の遺言により、トウメイは最後まで幕別牧場で大切にされることになりました。彼女の墓は今も存在し、多くのファンが訪れています。

まとめ

トウメイはその生涯において数々の記録を打ち立て、中央競馬史に輝かしい足跡を残しました。競走馬としての成功はもちろんのこと、明らかにその血統は今後も影響を与え続け、彼女の名は決して忘れられることはないでしょう。

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