トッド・ジール

トッド・エドワード・ジール（Todd Edward Zeile, 1965年9月9日 - ）は、カリフォルニア州出身の元プロ野球選手。右投右打で、三塁手、一塁手を主に守りました。妻はロサンゼルスオリンピックの段違い平行棒金メダリスト、ジュリアン・マクナマラです。

ジールの特筆すべき記録は、MLBの歴史において彼ただ一人が達成した、所属した11球団全てで本塁打を放ったという偉業です。これは、彼の長きにわたるキャリアと、様々なチームでの適応能力を物語っています。

経歴

UCLAに進学後、1986年のドラフト2巡目でセントルイス・カージナルスに入団。マイナーリーグで着実に力をつけ、1989年にメジャーデビューを果たしました。

カージナルス時代は、捕手として起用されるも、守備面での課題から三塁手に転向。1993年には100打点以上を記録するなど、打撃力を開花させました。しかし、1995年にはマイク・モーガン投手とのトレードでシカゴ・カブスへ移籍。

その後は、フィラデルフィア・フィリーズ、ボルチモア・オリオールズ、ロサンゼルス・ドジャース、フロリダ・マーリンズ、テキサス・レンジャーズ、ニューヨーク・メッツ、コロラド・ロッキーズ、ニューヨーク・ヤンキース、モントリオール・エクスポズと、数多くの球団を渡り歩きました。

1997年にはドジャースで自身初の30本塁打をクリア。1999年にはレンジャーズで打率.293、24本塁打、98打点という好成績を残しました。メッツ時代の2000年には22本塁打を記録しています。

2004年にメッツで現役を引退。MLBでの16年間で、様々なチームに貢献しました。

引退後

引退後は、映画制作会社を設立し、プロデューサー兼俳優として活動。また、2017年からはスポーツネット・ニューヨークでメッツの専属アナリストを務めています。

選手としての特徴

ジールは、長打力と勝負強さを兼ね備えた打撃が持ち味でした。年間100打点と年間30本塁打を一度ずつ達成しています。走塁面では俊足とは言えませんでしたが、状況判断に優れた走塁でチームに貢献しました。

守備面では、捕手としては課題がありましたが、三塁手転向後は平均レベルの守備力を持っていました。また、2002年と2004年には、それぞれ1試合ずつ投手として登板したこともあります。

トッド・ジールは、その類まれなる記録と、野球に対する情熱で、多くのファンに記憶される選手です。

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