トップランディング

トップランディング (TOP LANDING)

『トップランディング』は、1988年にタイトーからリリースされたアーケードゲームです。3Dポリゴンを採用したフライトシミュレーションゲームであり、前作『ミッドナイトランディング』に続く「ランディングシリーズ」の第2弾として登場しました。

概要

本作は、旅客機の離着陸をテーマにしたフライトシミュレーションですが、ゲーム性が重視されており、実際の航空機の挙動とは異なる点が多数あります。しかし、その手軽さから多くのプレイヤーに親しまれました。

BGMは、1988年11月21日にポニーキャニオンから発売されたゲームサウンドトラックCD『究極タイガー -G.S.M.TAITO 2-』に収録されています。また、2008年6月11日からはiTunes Storeにて、各空港のジングルを含む全曲のダウンロード販売も行われています。

筐体は『ミッドナイトランディング』と同様の専用大型筐体を使用しており、飛行状態に応じて筐体が傾斜したり振動したりする仕組みが特徴的です。コックピットを模した1人用の扉付き筐体で、操縦桿とスロットルレバーによるシンプルな操作系を採用しています。また、筐体後方には内部の映像を映し出すモニターが設置され、観客もフライトの様子を共有できるよう工夫されていました。狭小店舗向けには、アップライト筐体も同時にリリースされています。

ゲームの大きな特徴として、客室乗務員による機内アナウンスや管制塔からの指示が、画面表示だけでなく音声でも伝えられる点が挙げられます。

現在ではゲームセンターでの稼働は終了していますが、航空科学博物館などの航空機展示施設や空港などで、本機が設置されている場合があります。

1992年ごろから2002年頃にかけて、東京ディズニーランド内のスターケードに、タイトー運営のスタンディング筐体が設置されていました。

ゲーム内容

プレイヤーは、架空の航空会社「タイトーエアライン (TA)」のパイロットとなり、航空機を操縦して離着陸を行います。ゲームは、最初に離陸ステージ、その後8つの空港への着陸ステージで構成され、全9ステージとなります。着陸する空港の順番は、プレイヤーが任意に選択可能です。

離陸ステージでは、ミスをしてもゲームオーバーにはならず、必ず次の着陸ステージに進めます。着陸ステージでは、滑走路または滑走路外への墜落（クラッシュ）、着陸後のオーバーラン、飛行範囲外への逸脱、滑走路外への逸脱によってゲームオーバーとなります。

ゲーム終了後には得点が表示されます。離陸、着陸それぞれで計算方法が異なり、満点は100点、最低点は0点です。全9ステージで900点を出すことは非常に難しく、逆に全ステージ0点もまた困難です。

時間帯は「昼間」「夕方」「夜間」の3種類、天候は「晴れ」「曇り」「雨」の3種類が設定されています。天候は空港選択時に確認できますが、時間帯は空港選択後に判明します。時間帯による難易度の差はほとんどありません。

ゲーム画面

コックピットからの風景がメインに表示され、画面上部には管制塔からの指示メッセージ、下部には各種計器が表示されます。自動車の運転席に近いレイアウトで、全機種共通です。ゲーム前半は風景を見ながらのプレイも可能ですが、後半は計器類を注視する必要があり、風景を見る余裕はほとんどありません。稀に、UFOを目撃できる筐体も存在します。

離陸ステージ

離陸空港は、架空の「TAITO空港」です。

制限時間内に一定高度 (952m前後) に到達することが求められます。画面の指示に従い、航空機を滑走路へ誘導し、「TAKE OFF」と表示されればクリアとなります。

滑走路外へのはみ出し、オーバーラン、離陸後の墜落、タイムオーバーは離陸失敗となりますが、次の着陸ステージへ進むことは可能です。離陸に失敗した場合、得点は0点となります。

離陸フォームは70点満点で、残り時間が1秒ごとに1点加算されます。

着陸ステージ

最初に、着陸する空港を操縦桿とスタートボタンで選択します。選択後、状況説明（空港名、高度、天気、使用旅客機）が表示され、「GO!」と共に着陸が開始されます。

ステージ開始時、機体は滑走路の正面、高度2000 - 2500m、距離10000m前後の位置にあります。操縦桿で機体の姿勢を調整し、計器で機体と滑走路の相対位置を確認しながら、高度と位置を合わせます。スロットルレバーで速度を調整し、滑走路への着陸を目指します。ただし、スロットルレバーは着陸ステージではほとんど意味がなく、滑空状態でも着陸可能です。複数の滑走路がある空港では、着陸対象の滑走路が強調表示されます。

接地後は操作できず、減速を見守るのみとなります。滑走路中心線からのずれは自動的に補正されますが、機体が大きく横を向いている場合はコースアウトします。

正しく着陸できれば、客室乗務員のアナウンスが始まり、「LANDING」と表示されてステージクリアとなります。オーバーラン寸前の場合、アナウンスは開始されません。オーバーランしそうな場合でも再離陸はできません。

ステージが進むにつれて風が強くなり、着陸が難しくなります。ノーマル設定では、最初のステージは無風ですが、後半では台風並みの強風が吹き、着陸直前に風向きが変わることもあります。

旅客機も「小型」「中型」「大型」と変化します。機体が大きくなるにつれて巡航速度が上がり、オーバーランの危険性が増すほか、操作性も悪化し難易度が上昇します。

着陸後には飛行経路が表示され、減点対象となる行為があった場合、その内容が表示されます。得点は100点からの減点方式で、「蛇行」「急降下」「急上昇」「接地点」「機首上げ」「着陸速度」の6種類が減点対象となります。対象外の滑走路に着陸した場合、一律0点となります。

隠し要素

スタッフロールにバブルボブルのキャラクターが登場
オールクリアするとスコアランキングに入力した名前の左にバブルボブルのキャラクターが表示
オールクリアした直後のデモ画面は最終ステージのプレイが再生
UFOが飛行することがある

着陸空港

空港によって着陸までの距離や高度が異なり、難易度も異なります。難易度の高い空港を最初に選択するのが、全空港攻略の近道でした。

東京 - 東京国際空港（羽田）
大阪 - 大阪国際空港（伊丹）
福岡 - 福岡空港
リオデジャネイロ - リオデジャネイロ国際空港
ワシントンD.C. - ワシントン・ダレス国際空港
サンフランシスコ - サンフランシスコ国際空港
パリ - シャルル・ド・ゴール空港
シドニー - シドニー国際空港

エンディング

全8空港への着陸を成功させるとエンディングを見ることができます。スタッフロールと共に、最後にプレイした内容が夕方の晴れのコンディションで再生されます。エンディングBGMには、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をZUNTATAがアレンジしたものが使用されていました。

音声アナウンス

管制官、パイロット、客室乗務員のサンプリング音声が収録されています。すべて英語です。

移植版

イーグレットツー ミニ版

関連作品

ミッドナイトランディング（1987年）
エアインフェルノ（1990年）
ランディングギア（1996年）
* ランディングハイジャパン（1999年）

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