トニー・ホーム

トニー・ホーム（Tony Halme）

トニー・ホーム（Tony Christian Halme）は1963年1月6日にフィンランドのヘルシンキで生まれ、2010年1月8日に亡くなったプロレスラー、プロボクサー、総合格闘家です。彼はアメリカ合衆国のプロレス団体WWFにおいて、ルドヴィッグ・ボルガ（Ludvig Borga）として知られる存在となり、特異なキャリアを築きました。

来歴

フィンランドではヘビー級ボクサーとして名を馳せ、国内選手権を6度、スカンディナヴィア選手権を4度制覇し、1983年には欧州アマチュア・ヘビー級選手権で優勝しました。アマチュア時代の成績は48戦全勝（41KO）という強力なものでした。

1989年、アメリカに渡った彼は映画のスタントマンを経て、ロード・ウォリアーズからの推薦によりプロレスラーに転身しました。プロレスデビューは同年であり、カリフォルニアのインディー団体UWFでは「ザ・バイキング」と名乗り、ザ・パトリオットらと対戦を重ねていきました。

翌年の1990年、彼は日本に渡り新日本プロレスのグリーンドーム前橋大会で初来日を果たし、ザ・ソウルテイカーとの異種格闘技戦で勝利。その後も橋本真也との抗争を展開し、彼との試合は話題を呼びました。1991年にはビッグバン・ベイダーとも異種格闘技戦を行い、アメリカでもプロレス活動を続けました。

1993年7月、彼はWWFに進出し、ルドヴィッグ・ボルガとして「ヘルレイザー・フロム・ヘルシンキ」という異名を持つヒールキャラクターで大きな注目を集めます。8月のサマースラムではマーティ・ジャネッティを一方的に打ち破り、以降レックス・ルガーやタタンカとの抗争が組まれました。さらに同年12月にはレイザー・ラモンのインターコンチネンタル王座に挑戦し、一時はタイトル獲得を宣告されるも、試合結果は覆る事態となりました。

これらの成功に続き、彼のキャリアは1994年に足首の怪我によりWWFを離脱し、その後リングスやドイツのCWAに参加します。CWAでは世界ヘビー級王座を獲得するなど、引き続き成果を上げました。

晩年

2003年にはフィンランドの議会議員に選出されるも、同年に自宅で起こしたスキャンダルにより状況は一変します。薬物やアルコールの問題は彼の人生に暗い影を落とし、精神病院への通院や飲酒運転による有罪判決を受けました。健康問題からは肝硬変と急性膵炎を患い、障害年金を受給するまでに至りました。

2010年1月8日、トニー・ホームは自宅で亡くなりました。47歳の若さでの死は、彼の自殺であることが検死によって判明しました。彼の生涯は、スポーツの世界での成功と、私生活の困難が交錯した波乱に満ちたものでした。

得意技

• - トーチャー・ラック
• - スティッフ・パンチ
• - エルボー・ドロップ
• - ゴリラ・プレス＋ガットバスター（ストマック・ブロック）

獲得タイトル

• - 新日本プロレス IWGPタッグ王座：1回（第20代、スコット・ノートンと共同）
• - CWA世界ヘビー級王座：1回

戦績

トニー・ホームの総合格闘技としての戦績も notable で、彼は様々な舞台でその実力を証明しました。彼の業績や人生のストーリーは、プロレスと格闘技界における重要な一部分を形成しています。

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