トニー・メオラ

トニー・メオラ：アメリカサッカー界のレジェンド

アントニオ・マイケル・“トニー”・メオラ（1969年2月21日生まれ）は、アメリカ合衆国を代表するサッカー選手として、1990年、1994年、1998年のFIFAワールドカップに出場。1996年から2006年までメジャーリーグサッカー（MLS）で活躍し、数々の栄誉に輝きました。現在は、慈善試合を行うグローバル・ユナイテッドFCでプレーしています。

クラブ経歴

少年期とサッカーキャリアの始まり

ニュージャージー州ベレヴィルで生まれ、カーニーで育ったメオラは、カーニー高校でサッカーを始めました。彼の父、ヴィンセンゾはイタリア2部リーグでプレー経験があり、幼い頃から父からサッカーの指導を受けました。1985年には州選抜チームにゴールキーパーとして選出され、翌年にはフォワードとしても選ばれるなど、その才能を発揮。高校時代には41試合の無失点試合と42得点を記録しました。

1999年には、スターレッジャー紙によって「1980年代のニュージャージー州内高校トップテン選手」に選ばれました。メオラはサッカーだけでなく、バスケットボールのキャプテンを務め、1987年には州選抜野球チームにも選出されるなど、様々なスポーツで才能を発揮しました。ニューヨーク・ヤンキースからドラフト指名を受け、ファームチームでプレーした経験も持ちます。

大学時代

メオラはバージニア大学にサッカーと野球のスポーツ特待生として入学。ブルース・アリーナ監督の下でプレーし、キャバリアーズの一員として国際試合にも出場しました。1987年10月には、FIFAワールドユースのゴールマウスを守りました。1年時と2年時に全米選抜に選ばれ、1年時の1988年にはヘルマントロフィー、2年時の翌年にはMAC賞を受賞。1989年12月15日、アメリカ代表チームでのキャリアを追求するため、大学を去る決断をしました。

イングランドでの挑戦

1990年ワールドカップを前に、メオラはサッカー連盟（USSF）と契約。大会後には、ローン移籍でイングランドのブライトン＆ホーヴ・アルビオンに加入し、11試合に出場しました。しかし、リーグ戦での出場はわずか2試合に終わりました。その後、ワトフォードへ移籍しましたが、出場機会を得られず、労働ビザの更新が認められなかったため、アメリカへ帰国することになりました。

アメリカへの帰還とMLSでの活躍

1991年、メオラはアメリカプロサッカーリーグのフォートローダーデール・ストライカーズでプレー。1994年12月14日には、ナショナルプロサッカーリーグのバッファロー・ブリザードと契約し、インドアサッカーにも挑戦しました。その後、ロングアイアランド・ラフライダーズを経て、1996年にMLSのメトロスターズに加入。

メトロスターズでは、1996年から1998年までほぼすべての試合で先発出場。1996年には9度の無失点試合を記録しましたが、年間最優秀ゴールキーパー賞は逃しました。1999年にはカンザスシティ・ウィザーズに移籍し、2000年にはリーグMVP、年間最優秀ゴールキーパー賞、MLSカップMVPを獲得し、チームを優勝に導きました。この年には、リーグ記録となる16試合無失点を達成しました。2005年にはメトロスターズ（後のニューヨーク・レッドブルズ）に復帰し、MLSベストイレブンに選出。2007年にはインドアサッカーのニュージャージー・アイアンメンと契約しました。

代表経歴

メオラは1988年6月10日の対エクアドル戦でアメリカ代表デビュー。1990年ワールドカップではグループリーグ全試合にフル出場し、1994年ワールドカップでも活躍。そのポニーテールの髪型とともに、国民的な人気を集めました。1999年に代表に再招集され、2006年には代表出場100試合を達成。2002年ワールドカップにも、第3ゴールキーパーとして代表入りしました。

サッカー以外での活動

メオラは、1994年にNFLのニューヨーク・ジェッツのプレースキッカーとしてトライアウトを受けたり、オフブロードウェーの舞台に出演したり、映画に出演するなど、多才な才能を発揮しました。また、ニュージャージーのカバーバンド「マッシュマウス」のドラマーとしても活動。スーパーファミコンソフト「トニー・メオラのサイドキックサッカー」というゲームも発売されました。現在は、U-12サッカークラブでコーチを務めています。2012年には、アメリカサッカー殿堂入りを果たしました。

個人成績

(個人成績は省略)

代表歴

1990 FIFAワールドカップ
1994 FIFAワールドカップ
* 2002 FIFAワールドカップ

国際Aマッチ 100試合 0得点（1988年-2006年）

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