トヨタ・レジアスエース

トヨタ・レジアスエース：ハイエースの姉妹車、その歴史と特徴

レジアスエースは、トヨタ自動車がかつて生産・販売していたキャブオーバー型のバンです。ハイエースの姉妹車として知られ、主にネッツ店（旧ビスタ店）で取り扱われていました。ここでは、レジアスエースの歴史と特徴について詳しく解説します。

概要

レジアスエースは、ハイエースと車名、取り扱いディーラーが異なるものの、基本構造は共通しています。ただし、ワゴンやコミューターといった乗用車設定はなく、バン（4ナンバー、1ナンバー）およびウェルキャブ（8ナンバー）に特化していました。

車名に「レジアス」を冠していますが、1997年から2002年まで販売されていたハイエースレジアスとは、販売チャネルが共通である点を除き、全くの別車種です。

初代 H100系（1999年 - 2004年）

1999年7月5日に登場したH100系レジアスエースは、ハイエースのトヨペット店専売化に伴い、ビスタ店向けに投入されました。機構的には4代目ハイエースと同様ですが、バンのみの設定となっています。

2000年12月には一部改良が施され、2.0Lガソリンエンジン車にCDルートバン、スーパーロングバン、コミューターに2.4Lガソリンエンジンが追加されました。福祉車両にはカラードバンパーやカラードラジエーターグリルが標準装備され、バックドアイージークローザーや調整可能アンカー付き車椅子用3点式シートベルトが全車に標準装備されました。

2001年8月には、スーパーGLのステアリングがワゴン用になり、スーパーGL-Eが追加されました。また、標準タイプスーパーGLには新車体色が設定され、バックドアガーニッシュの採用やシート表皮の変更が行われました。

2002年8月には、3.0Lディーゼルエンジン搭載車にエンジンアンダーカバーや吸音材が追加され、騒音規制に対応しました。ただし、ディーゼル車は自動車NOx・PM法に適合しないため、特定地域内での購入が制限されました。

2003年7月には、ガソリンエンジンが新開発の1TR-FE型に変更され、出力性能と環境性能が向上しました。また、自動変速装置に電子制御式（ECT）が採用されました。

2004年4月、ネッツ店への統合により、ネッツ店で扱われることになりましたが、同年8月にはフルモデルチェンジが行われたため、初代モデルのネッツ店での扱いは短期間でした。

2代目 H200系（2004年 - 2020年）

2004年8月、レジアスエースは初のフルモデルチェンジを受け、200系となりました。トランスミッションは5速MT（DXグレードのみ）と4速ATが設定され、シフトレバーは全車インパネマウントとなりました。ディーゼルエンジン車は、排出ガス規制をクリアしています。

2005年1月には、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ車が発売されました。

2007年8月にはマイナーチェンジが行われ、ハイエースと同じくDX“GLパッケージ”が新設定されました。

2010年7月には2度目のマイナーチェンジが行われ、ディーゼル車の環境性能が向上し、一部ガソリン車も燃費基準を達成しました。フロントデザインが変更され、スーパーGLにはディスチャージヘッドランプがオプション設定されました。

2012年4月には一部改良が行われ、イルミネーテッドエントリーシステムや盗難防止システムが全車に標準装備されました。ディーゼルエンジン車には触媒浄化スイッチが標準装備され、メーカーオプションにはバックモニター内蔵自動防眩インナーミラーが設定されました。

2012年11月には、スーパーGLをベースにした特別仕様車「スーパーGL"PRIME SELECTION"」が発売されました。

2013年11月には3度目のマイナーチェンジが行われ、フロント周りのデザインが変更されました。スーパーGLにはエアロスタビライジングフィンが採用され、乗り心地も向上しました。

2014年12月には一部改良が行われ、ガソリン車の燃費が向上し、AT車は6速ATに変更されました。特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」も発表されました。

2017年11月には一部改良が発表され、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」が標準装備されました。ディーゼルエンジンが2.8Lの1GD-FTV型に置換され、ATは6速ATに多段化されました。特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME"」も再発売されました。

2018年8月には特別仕様車「スーパーGL"DARK PRIME II"」が発売されました。

2020年4月17日、姉妹車であるハイエースの一部改良とトヨタ全車種の全店舗取り扱いの開始に伴い、レジアスエースは販売終了となりました。これにより、旧ビスタ店の専売車種はすべて販売終了となりました。

エンジン

レジアスエースには、様々なエンジンが搭載されていました。

取り扱いチャネル

レジアスエースは、主にネッツ店（2004年3月まではビスタ店）で取り扱われていました。地域によっては、取り扱い販売店が変更されるケースもありました。

車名の由来

「レジアス」は、ラテン語で「華麗な」「すばらしい」という意味です。スタイリッシュなボディと華麗な走りをイメージして名づけられました。「レジアス エース」は、「レジアス」と「（ハイ）エース」の合成語です。

関連項目

トヨタ自動車
トヨタ・ハイエース
* 日産・キャラバン

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