有限会社トライアングルスタッフの概要
有限
会社トライアングルスタッフ(英: TRIANGLE STAFF CORP.)は、
1987年に設立された日本の
アニメ制作会社です。創業者である浅利義美は、
マッドハウスで制作プロデューサーとして多くの作品に携わった後、独立する形でトライアングルスタッフを立ち上げました。最初の本社は
東京都杉並区荻窪に置かれ、その後桃井に移転しました。
会社の活動と作品
トライアングルスタッフは、アニメーション監督の
中村隆太郎を専属演出家として迎え、劇場作品やOVAなど意欲的な作品を多数発表していきました。特に1998年に放映された『serial experiments lain』は、当時のデジタルアニメーション技術を駆使した作品であり、第二回メディア文化賞アニメーション部門優秀賞を受賞するなど、業界内外から高い評価を得ました。
しかし、経営環境は厳しく、元請けで受注していた『
WXIII 機動警察パトレイバー|WXIII_機動警察パトレイバー』の制作が長期化し、体制の変更が相次いだことが影響を及ぼしました。最終的には、『サクラ大戦TV』の終了を契機に、制作プロデューサーの安部正次郎が設立した
エー・シー・ジー・ティーへ多くのスタッフが流出しました。この流れの中で、
グロス請けとして関わった『
地球少女アルジュナ』を最後に、トライアングルスタッフはほぼ活動を停止することになります。なお、『WXIII』は、浅利が以前在籍していた
マッドハウスに引き継がれ、2002年に公開されました。
主な作品履歴
テレビアニメ
劇場アニメ
- - ヴイナス戦記 (1989年、制作元請:九月社、制作協力)
OVA
同社スタッフ・OBの独立・起業
トライアングルスタッフからは、多くのスタッフが独立して新たな
会社を設立しました。現在の代表的な
会社には、
エー・シー・ジー・ティーがあり、これは安部正次郎や馬場健らによって
2000年に設立されました。また、過去には山口克巳が1999年に設立したパルムや、大橋浩一郎が2006年に設立したケルマディックなどがあります。
以上のように、有限
会社トライアングルスタッフは日本のアニメ業界において重要な役割を果たし、数々の高評価を得た作品を生み出しながら、数年の活動を経てその幕を下ろしました。