トレイ・ランス

トレイ・ランス：期待のクォーターバック、その軌跡と現在

トレイ・オーブリー・ランス（Trey Aubrey Lance）は、2000年5月9日生まれのアメリカンフットボール選手。現在、NFLのロサンゼルス・チャージャーズにクォーターバックとして所属しています。ミネソタ州マーシャル出身のランスは、その卓越した身体能力と潜在能力で、早くから注目を集めていました。

大学時代：ノースダコタ州立大学での躍進

2018年、ランスはノースダコタ州立大学に入学。2019年シーズンには先発クォーターバックの座を掴み、その才能を開花させました。ランスのプレースタイルは、パスだけでなくランでも脅威となれるモバイルQB。2019年には1,100ヤードを超えるラッシングヤードを記録し、その能力を証明しました。

しかし、2020年シーズン終了後、ランスは4年目のシーズンをプレーせずに、2021年のNFLドラフトへのエントリーを表明。プロの世界へと挑戦することを選びました。

NFL入り：サンフランシスコ・フォーティーナイナーズでの苦難

大学時代の活躍から、2021年のNFLドラフトでは1巡目指名が有力視されていたランス。結果、サンフランシスコ・フォーティーナイナーズから全体3位という高順位で指名を受けました。しかし、この指名は一部で驚きを持って受け止められました。ドラフト前の予想では、フォーティーナイナーズは同じくクォーターバックのマック・ジョーンズを指名すると見られていたからです。

ランスは、フォーティーナイナーズにとって2005年のアレックス・スミス以来の高順位指名クォーターバックとなりました。また、ノースダコタ州立大学出身のクォーターバックとしては、2016年のカーソン・ウェンツに次ぐ2番目の高順位指名となりました。2021年7月には、フォーティーナイナーズと4年間のルーキー契約を締結しました。

しかし、NFLでの道のりは決して平坦ではありませんでした。2021年シーズンは、ジミー・ガロポロの控えとして2試合に先発出場したのみ。2022年シーズンには先発QBに指名されたものの、2試合目でシーズンを棒に振る怪我を負ってしまいました。

ダラス・カウボーイズでの停滞

2023年シーズン前のトレーニングキャンプでは、前シーズンに活躍したブロック・パーディや、フリーエージェントで加入したサム・ダーノルドの後塵を拝し、第3QBに甘んじることとなりました。そして、シーズン開幕直前の8月末、2024年ドラフトの4巡目指名権とのトレードで、ダラス・カウボーイズへ移籍することになりました。しかし、カウボーイズでも出場機会は得られず、2023年は全く試合に出場しませんでした。2024年は4試合に出場するにとどまりました。

ロサンゼルス・チャージャーズへの移籍：新たな挑戦

2025年4月、ランスはロサンゼルス・チャージャーズと契約を結びました。新たなチームで、ランスは再び輝きを取り戻すことができるでしょうか。これからの活躍に期待がかかります。

家族

弟のブライスは、ワイドレシーバーとして2021年にランスと同じノースダコタ州立大学に入学しています。

トレイ・ランスのこれまでの道のりは、決して順風満帆ではありませんでした。しかし、その才能と潜在能力は疑いようがなく、今後の活躍に期待するファンも少なくありません。チャージャーズでの挑戦が、ランスにとって新たな飛躍のきっかけとなることを願っています。

もう一度検索