トレバー・ローゼンタール

プロ入りとカージナルス時代

トレバー・ジョーダン・ローゼンタールは、2009年のMLBドラフトでセントルイス・カージナルスから21巡目指名を受け、プロのキャリアをスタートさせました。2012年7月16日にメジャー昇格を果たし、2日後のブルワーズ戦でメジャーデビュー。このデビューは、カージナルス球団史上2000人目の選手となる記念すべきものでした。

マイナーリーグでは先発投手として育成されましたが、メジャーではリリーフとして活躍。22.2回を投げて25奪三振という高い奪三振能力を発揮しました。2013年には開幕からロースター入りし、74試合に登板。2勝4敗3セーブ、防御率2.63、108奪三振という成績を残しました。

2014年にはクローザーに抜擢され、45セーブを記録し、ナショナルリーグ2位にランクイン。しかし、制球難から四球を出す場面も多く、45セーブのうち3人で終わったセーブはわずか11でした。WHIPは1.41とやや高めでした。

2015年には制球力が改善され、オールスターゲームに初選出。68試合に登板し、48セーブを挙げ、2年連続でリーグ2位となりました。防御率2.10、WHIP1.27と前年より大きく改善し、抑えとしての成長を見せました。

2016年は調子を落とし、呉昇桓がクローザーを務める試合もありました。45試合に登板し、防御率4.46、2勝4敗14セーブという成績でした。奪三振率はキャリア2位の12.5を記録し、三振奪取能力は健在であることを示しました。

2017年はリリーフとして開幕を迎えましたが、7月にはクローザーに配置転換。しかし、8月に右肘の故障で故障者リスト入りし、トミー・ジョン手術を受けることになり、オフにFAとなりました。最終成績は50試合に登板し、3勝4敗11セーブ、防御率3.40でした。

ナショナルズ、タイガース、ヤンキース傘下時代

2018年はFAとしてリハビリに専念。2019年にワシントン・ナショナルズと契約を結びましたが、初登板で1アウトも取れずに4失点と不安定な投球が続きました。その後、故障者リスト入りし、復帰後は安定した投球を見せるも、22日の試合で3連続四球を与え降板、翌日にFAとなりました。

2019年6月にはデトロイト・タイガースとマイナー契約を結び、AAA級を経てメジャー昇格。しかし、8月にDFAとなり、その後FAとなりました。さらに同年8月にはニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結ぶも、オフにFAとなりました。

ロイヤルズ、パドレス、アスレチックス、ジャイアンツ、ブルワーズ傘下時代

2020年1月にはカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングを経てメジャー契約。しかし、8月にはサンディエゴ・パドレスへトレード移籍し、オフにFAとなりました。

2021年にはオークランド・アスレチックスと契約を結びましたが、肩の故障で1年を通して登板することができませんでした。オフにはFAとなり、2022年にはサンフランシスコ・ジャイアンツと契約するも、怪我のため登板はなし。その後、ミルウォーキー・ブルワーズへ移籍し、傘下AAA級で実戦復帰するも、再び肩を痛めてシーズンを終えました。

タイガース傘下時代

2023年3月に古巣のタイガースとマイナー契約を結び、AAA級で2試合に登板しましたが、右肘の捻挫によりリハビリを開始。6月には右肘尺側側副靱帯(UCL)再建手術を受けることになり、7月に放出されました。

投球スタイル

ローゼンタールは、最速162.5km/hの剛速球を主体とした投球スタイルで、全体の75%前後をフォーシームが占めます。変化球には140km/h前後のチェンジアップを多用し、スライダーも織り交ぜます。過去にはカーブも投げていましたが、2013年以降はチェンジアップを主体とするようになりました。この変化が、高い奪三振率に繋がっています。

詳細情報

• - MLBオールスターゲーム選出：1回（2015年）
• - 背番号：

- 64（2012年）
- 26（2013年 - 2014年）
- 44（2015年 - 2017年、2019年 - 同年6月22日）
- 19（2019年7月15日 - 同年終了）
- 40（2020年 - 同年8月28日）
- 47（2020年8月31日 - 同年終了）

ローゼンタールのキャリアは、圧倒的な速球と高い奪三振能力を持ちながらも、度重なる怪我と制球難に苦しんだものでした。しかし、そのポテンシャルは高く、今後も再起を期して奮闘を続けるでしょう。

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