ドゥマーギーン・ソドノム

ドゥマーギーン・ソドノム（1933年7月14日 - ）は、モンゴル人民共和国の政治家であり、1984年から1990年まで閣僚会議議長（首相）を務めました。彼の政治キャリアは、モンゴルの社会主義時代における重要な局面と、その後の民主化への移行期を象徴しています。

生い立ちと教育

ソドノムは1933年、ドルノゴビ県ウルゲンで生まれました。幼少期にヘンティー県に移り、小学校で教育を受けました。その後ウランバートルで財政・経済専門学校に進学し、1950年に「国家付き会計士」の資格を取得して卒業しました。さらに、大蔵省勤務中に夜間学校で学び、1954年にはモンゴル人民革命党に入党しました。1954年からソ連へ留学し、イルクーツク財政・経済高級学校で経済学を修め、1958年に修了しました。

政治家としてのキャリア

帰国後、ソドノムは大蔵省に復職し、通貨課長を経て、1963年に30歳という若さで蔵相に任命されました。その後も、国家計画委員会第一副議長（1969年）、同委員会議長（1972年）を経て、1974年には閣僚会議副議長（副首相）に就任するなど、着実にキャリアを重ねました。

1984年12月12日、ソドノムは閣僚会議議長（首相）に就任しました。これは、ユムジャーギーン・ツェデンバルの失脚と、ソドノムの盟友であるジャムビィン・バトムンフの政権掌握という政治的変動の時期と重なります。ソドノムはバトムンフと共に人民革命党政治局員となり、バトムンフに次ぐナンバー2として体制内改革に着手しました。

しかし、1989年から1990年にかけてモンゴルで民主化運動が起こると、ソドノムの政治生命も大きな転換期を迎えます。1990年3月21日、彼は首相と党政治局員の職を辞任し、社会主義体制の終焉とともに、その役割を終えました。

首相辞任後

首相辞任後、ソドノムは1990年から2001年までカザルィン・トス石油会社の取締役を務めました。また、1992年にはポンツァギーン・ジャスライ首相の顧問を務めるなど、政界との関わりを保ちました。

日本との関係

ソドノムは、日本との関係促進に尽力した人物としても知られています。首相時代の1990年3月には、モンゴルの首脳として初めて日本を訪問しました。その後も日本・モンゴル関係促進協会会長を務め、2005年には日蒙友好親善関係に尽くした功労で旭日大綬章を受章しています。

ドゥマーギーン・ソドノムは、モンゴルの政治史において、社会主義体制の確立期から民主化への移行期という激動の時代を生き、その中で重要な役割を果たした人物として記憶されています。

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