ドラゴン・タトゥーの女 (2011年の映画)

ドラゴン・タトゥーの女

『ドラゴン・タトゥーの女』（原題：The Girl with the Dragon Tattoo）は、スティーグ・ラーソンの小説を原作にした2011年のアメリカのミステリー映画です。この作品は、先に公開されたスウェーデン版に続くもので、デヴィッド・フィンチャーが監督を務め、鋭い演出と緻密なストーリー展開で観客を惹きつけます。

製作の背景

映画の製作は2010年初頭に始まり、スコット・ルーディンがコロンビア ピクチャーズのもとで企画を立てました。デヴィッド・フィンチャーは2010年4月に監督としてのポジションが決まり、撮影は同年9月にスウェーデンのストックホルムで開始されました。2011年5月には、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーが製作費の20%を提供すると共に、テレビ放映権も取得しました。

キャスト

キャストには、主役を務めるダニエル・クレイグやルーニー・マーラがいます。特に、クレイグは2010年の7月にシリーズ全体でブルムクヴィスト役を演じる契約を結び、8月にはマーラの出演が決定しました。日本版の予告編では、女優の来宮良子がナレーションを担当しています。

あらすじ

物語は、記者のミカエル・ブルムクヴィストが、大物実業家ヴェンネルストレムによる武器密売をスクープしたところから始まります。しかし、名誉毀損で訴えられ、裁判に敗北し、全財産を失うことになります。失意の中、彼は別の大物実業家からの依頼を受けます。その依頼は、40年前に行方不明になった16歳の少女の行方を追うことです。この少女は一族によって殺された可能性があるとされ、見返りに彼の裁判の判決を覆す証拠を提供すると約束されます。

依頼を引き受けたミカエルは、事件の背後に潜む一族の秘められた暗い真実を知り、猟奇的な連続殺人事件に巻き込まれていきます。捜査を進める中で、彼はドラゴンの刺青を持つ天才ハッカー、リスベットと出会い、捜査を共に行うことになります。この彼女の独特な視点と技術が、ミカエルの推理を助けていく様子が描かれています。

公開と反響

『ドラゴン・タトゥーの女』は2011年5月28日に公開され、トレント・レズナーとカレンOによる楽曲「移民の歌」のカバーが作品全体で使用されました。公開前には予告編が盗撮されるという事件も発生しましたが、映画は多くの注目を集めました。

受賞歴

本作品は第84回アカデミー賞で編集賞を受賞しており、またドイツのアリアンツ・グループから「2011年最もリスクの高い映画賞」にも選出されました。映画製作中には、危険なスタントや戦闘シーンが多く、保険専門家が緊張する場面も多かったとされています。

ソフト化

日本では、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントからBlu-ray DiscとDVDが2012年6月13日に発売され、多くのファンが手に入れることができました。

この作品は、原作小説の素晴らしさを映像化したことで、その魅力は映画ファンに広がっています。緊迫感あるストーリーと鮮烈なキャラクターのタッチが印象的な本作を、ぜひ一度ご覧ください。

もう一度検索