ナタリー・ウッド

ナタリー・ウッド：伝説の女優、その輝きと謎

ナタリー・ウッド（本名：ナタリア・ニコラエヴナ・ザハレンコ）は、1938年7月20日にカリフォルニア州サンフランシスコで、ロシアからの移民の両親のもとに生まれました。彼女は、幼い頃からその才能を発揮し、子役として映画界でキャリアをスタートさせました。妹は女優のラナ・ウッドです。

子役からスターへ

1943年から映画に出演し始め、愛らしいルックスと確かな演技力で人気を集めました。特に、1947年の『三十四丁目の奇蹟』は彼女を一躍人気子役スターへと押し上げました。その後も数々の作品でその才能を開花させ、1955年には『理由なき反抗』でアカデミー助演女優賞にノミネートされました。

さらなる飛躍と名作への出演

1950年代後半から1960年代にかけて、ナタリー・ウッドは数々の名作に出演し、その地位を不動のものとしました。ジョン・フォード監督の西部劇『捜索者』や、ロバート・ワイズ監督のミュージカル映画『ウエスト・サイド物語』など、様々なジャンルの作品でその演技力を発揮。また、エリア・カザン監督、ウォーレン・ベイティと共演した『草原の輝き』では、その繊細な演技が絶賛されました。

突然の死とその謎

1981年11月29日、ナタリー・ウッドは映画『ブレインストーム』の撮影中に、ロサンゼルス沖でヨットに乗っていたところ、行方不明となりました。翌日、サンタカタリナ島の入り江で水死体となって発見され、43歳という若さでこの世を去りました。

当初は事故死とされましたが、その死には多くの謎が残されています。検視報告書では、遺体に複数の打撲や傷跡があったことが認められ、死因は「水死および不確定要因によるもの」と変更されました。その後、再捜査が行われましたが、殺人を立証する十分な証拠は見つからず、事件は未解決のままとなっています。元夫のロバート・ワグナーが重要参考人として聴取を求められていますが、彼はこれを拒否しています。

私生活と恋愛

ナタリー・ウッドは、その華やかなキャリアとともに、恋愛遍歴も注目を集めました。1957年に俳優のロバート・ワグナーと結婚しましたが、後に離婚。その後、ウォーレン・ベイティと婚約しましたが、結婚には至りませんでした。1969年にはプロデューサーのリチャード・グレグソンと結婚し、娘ナターシャをもうけましたが、離婚。その後、再びワグナーと結婚し、娘コートニーをもうけました。

恋多き女優としても知られ、エルヴィス・プレスリー、デニス・ホッパー、レイモンド・バー、クリストファー・ウォーケンなど、多くの男性と浮名を流しました。また、ゲイの友人であったマート・クロウリーを経済的に支援し、彼が戯曲『真夜中のパーティー』を執筆するのを助けました。

ナタリー・ウッドの遺産

ナタリー・ウッドは、その短い生涯の中で、映画史に名を刻む数々の名作に出演しました。その美貌と才能、そして謎に包まれた死は、今もなお多くの人々を魅了し続けています。

彼女の出演作品は、今もなお多くの人々に愛され、その功績は決して色褪せることはありません。ナタリー・ウッドは、まさに伝説の女優と言えるでしょう。

主な出演作品

三十四丁目の奇蹟 (1947)
理由なき反抗 (1955)
捜索者 (1956)
ウエスト・サイド物語 (1961)
草原の輝き (1961)
ブレインストーム (1983)　※遺作

もう一度検索