ナムコギャラリー

ナムコギャラリー シリーズ

『ナムコギャラリー』は、株式会社ナムコがゲームボーイ（GB）向けに手掛けたゲームソフトシリーズです。これは、同社が過去にリリースした著名なゲームタイトルを複数まとめて収録したオムニバス形式の作品群であり、『ナムコミュージアム』や『ナムコアンソロジー』といったシリーズの流れを汲んでいます。

本シリーズは1996年から1997年にかけて展開され、『VOL.1』、『VOL.2』、『VOL.3』の全3巻が発売されました。収録されているゲームタイトルは、ファミリーコンピュータ（FC）版やゲームボーイ版からの移植またはリメイクが中心ですが、アーケードゲームをルーツに持つタイトルも多く含まれており、家庭用とアーケード作品の要素を併せ持つシリーズと言えます。

追加要素

各収録タイトルをプレイする際には、そのゲームの進行度や成績に応じて「金賞」「銀賞」「銅賞」といった賞を獲得できるという、やり込み要素が加えられています。すべての収録タイトルで最高位の賞（金賞）を獲得すると、特典として特別なグラフィックが閲覧できるようになります。

これらの賞の獲得状況は、パスワードを入力することで保存・再開が可能です。また、各収録タイトルのルールや操作方法、さらには『ナムコギャラリー』シリーズ自体の遊び方についても、それぞれのタイトルメニューから「HELP」項目を選ぶことで詳細な説明を確認できるようになっています。

収録タイトル

各巻に収録されているゲームタイトルは以下の通りです。

ナムコギャラリー VOL.1
（1996年7月21日発売）

バトルシティー：GB版としてはノバから発売されたものがありますが、本作に収録されたバージョンはステージ構成が異なります。
ギャラガ：以前に発売された『ギャラガ＆ギャラクシアン』に収録されたバージョンと、ほぼ同様の内容です。
マッピー：FC版をベースにしていますが、GBの画面表示範囲が狭いため、上下方向へのスクロールが加わっています。また、色の制約によりトランポリンの耐久度が厚みで表現されたり、スコアや残り人数はポーズ画面でのみ確認可能だったりと、いくつかの違いがあります。アーケード版のように、ラウンド開始時やミス後の画面にラウンド数が表示される演出は含まれています。
ナムコクラシック：GB向けの単品版とは若干異なる内容となっています。

ナムコギャラリー VOL.2
（1996年11月29日発売）

ギャラクシアン：『ギャラガ＆ギャラクシアン』に先行収録されたバージョンと、ほぼ同様の内容です。
ディグダグ：アメリカでリリースされたGB版を移植したもので、アレンジ版である『ニュー・ディグダグ』も一緒に収録されています。
ドルアーガの塔：エンジェルから発売されたGB版が収録されています。
ファミスタ4：1993年の『ファミスタ3』の続編にあたります。詳細については後述します。

ナムコギャラリー VOL.3
（1997年7月25日発売）

スカイキッド：FC版を基にした移植ですが、2人同時の協力プレイには対応していません。ゲーム開始時にプレイヤーキャラクターとしてバロンかマックスを選択できます。
バベルの塔
ファミリーテニス：FC版では16人だった登場選手が8人に減少しています。FC版で実在の人物をもじった名前が使われていた選手名は、本作ではナムコのキャラクター名に変更されています。
雀卓ボーイ：オリジナル版に比べて、勝ち抜き戦およびフリー対局でプレイできる回数が減らされています（勝ち抜き戦は4回→2回、フリー対局は6回→4回）。

ファミスタ4について

VOL.2に収録されている『ファミスタ4』は、『ファミスタ3』の基本的なゲームシステムを引き継いでいます。日本野球機構（NPB）に加盟する12球団に加え、シリーズおなじみのナムコスターズが登場する点や、選択可能な球場がうまか〜ドーム、ひらめ球場、かれい球場の3種類である点は『3』と同様です。

主な変更点としては、選手データが1996年7月現在のものに更新されています。また、スーパーゲームボーイ（SGB）に対応しており、SGBでプレイすると16色表示が可能になるほか、通信ケーブルを使わずに2人対戦を楽しめるようになりました。一方で、『ファミスタ3』で採用されていたバッテリーバックアップ機能は廃止され、公式戦の進行状況を保存する方法は『ファミスタ2』までと同様のパスワードコンティニュー方式に戻っています。前作にあったチームエディット機能やスコアブック機能も削除されました。前作でエディットチームとして登場した「オリジナルズ」という球団名は残っていますが、選手のラインナップは『ファミスタ2』に登場したアメリカンズの選手名に変更されています。

『ナムコギャラリー』シリーズは、GBユーザーが手軽にナムコの過去の名作を楽しめるように企画された、バラエティ豊かなタイトル集と言えるでしょう。

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