ニック・ジョンソン

ニコラス・ジョンソン：期待された強打の一塁手

ニコラス・ロバート・ジョンソン（Nicholas Robert Johnson, 1978年9月19日 - ）は、カリフォルニア州サクラメント出身の元プロ野球選手。左投左打の一塁手として活躍しました。

ヤンキースでの有望株時代

1996年のMLBドラフトでニューヨーク・ヤンキースから3巡目指名を受け入団。マイナーリーグ時代からその才能を発揮し、1999年から3年連続でベースボール・アメリカの有望株ランキングでヤンキース傘下最高の評価を得ました。1999年と2001年には、マイナーリーグ版オールスターゲームであるフューチャーズゲームにも選出されるなど、将来を嘱望される存在でした。

2001年8月21日にメジャーデビューを果たし、2002年には新人王候補の一人として注目を集めました。しかし、徹底的な内角攻めや故障の影響もあり、129試合に出場したものの、打率.243、15本塁打、58打点という成績に終わり、期待に応えることはできませんでした。

エクスポズ、マーリンズでの活躍と度重なる故障

2003年シーズンオフには、ハビアー・バスケスとのトレードでモントリオール・エクスポズへ移籍。2004年は腰の故障で開幕を故障者リストで迎え、シーズン初出場は5月28日となりました。その後は一塁手として先発出場を重ねましたが、8月20日の試合で打球が頬を直撃し骨折。そのままシーズンを終えるという不運に見舞われました。

2005年には自己最多となる131試合に出場し、2006年3月には2007年から3年総額1,650万ドルで契約を延長。2006年はさらに出場試合数を増やし147試合に出場。初の20本塁打以上となる23本塁打、77打点、110四球、そして初の2桁盗塁となる10盗塁を記録するなど、ほとんどの打撃部門で自己ベストを更新しました。しかし、9月23日のメッツ戦で守備の際にオースティン・カーンズと衝突し右足を骨折。再びシーズンを棒に振ることとなり、その影響で2007年は全休を余儀なくされました。2008年に故障から復帰し、開幕から出場を続けましたが、5月13日のメッツ戦で右手首を骨折。またもやシーズンを終えることとなりました。

2009年7月にはアーロン・トンプソンとのトレードでフロリダ・マーリンズへ移籍。同年12月にはニューヨーク・ヤンキースに復帰し、1年契約を結びました。

晩年と引退

2010年5月には手首の負傷で故障者リスト入りし、残りのシーズンをリハビリに費やしました。2011年にはクリーブランド・インディアンスとマイナー契約を結びましたが、メジャー昇格は叶いませんでした。2012年にはボルチモア・オリオールズとマイナー契約を結び、メジャー昇格を果たしたものの、2013年1月28日に現役引退を表明しました。

ニコラス・ジョンソンは、度重なる怪我に苦しみながらも、その打撃センスでチームに貢献した選手でした。

*MON（モントリオール・エクスポズ）は、2005年にWSH（ワシントン・ナショナルズ）に球団名を変更

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