ニューゆうかり

ニューゆうかりについて

ニューゆうかりは1979年に新日本海フェリーによって運航が始まりました。この船は、同じく新日本海フェリーが建造したニューすずらんとともに、当時の日本のフェリー業界で大きな存在感を示しました。実際、ニューゆうかりはその就航時において、日本最大のフェリーとして数多くの旅客を運びました。

このフェリーは、敦賀から小樽へ向かう航路で運行されるようになり、日本国内での海上交通において重要な役割を果たしました。1979年の初就航以来、特に繁忙期にはその大きな船体を活かした積載能力や快適な船室を提供し、多くの旅行者から支持を受けました。

しかし、1996年になると、新しい船舶技術の進展を受けて船の運航スタイルが変化し、ニューゆうかりは他のフェリーと交代する形で引退を迎えました。その後、このフェリーは海外での運航へと転身し、ギリシャのアネック・ラインズに売却されました。そこでニューゆうかりはKRITI IIという名前に改名され、さらに改造されて新たな航路で活躍を続けています。

船の設備

ニューゆうかりは、従来の観音開きのバウドアから改良され、跳ね上げ式バウバイザーが採用されています。これにより乗降がスムーズになり、利用者にとっても便利な設計となっています。また、最上甲板にはダミーファンネルが設置されており、その内部はスカイラウンジとして利用されていました。客室からの景観を楽しむための特別な空間として、多くの旅行者に愛されていたことでしょう。

後に、車両甲板を拡張する工事が実施され、トラックの搭載数が増加したことにより、船の総トン数が少し減少しましたが、それでもなお多くの旅客や貨物を運ぶための強みを持っていました。

船室の種類

ニューゆうかりには、さまざまな船室が用意されており、旅客に多様な選択肢を提供していました。以下のような船室が存在していました：

• - スイートルーム
• - 特別室
• - 特等席
• - 1等席
• - 2等寝台
• - 2等席

それぞれの船室は、旅行者のニーズに応じた異なる快適さを提供しており、家族やグループ旅行に適した選択肢が豊富に揃っていました。これにより、利用者は自分の予算や希望に応じたスタイルで旅行を楽しむことができました。

引退後

ニューゆうかりはその後、ギリシャのアネック・ラインズに売却され、改名された後、新たな航路で多くの旅客を運ぶことになりました。その際には、パトラ～イグメニッツァ～アンコーナ航路や、ピレウス～ヘラクリオン航路を中心に運行されていました。このように、ニューゆうかりはその歴史の中で、国内外で多くの人々に愛され続けています。

振り返ると、ニューゆうかりの運航は、日本のフェリー業界における一つの時代を象徴する存在であり、その快適な施設と大きな船体によって、多くの旅人たちの記憶に残ることでしょう。

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