ニユーバラツケー

ニユーバラツケーは、日本を代表する競走馬にして種牡馬として名を馳せたサラブレッドとアラブの血を引くアングロアラブです。1947年、フランスからの輸入種牡馬バラツケーと、アングロアラブの母馬若影との間に誕生しました。

競走馬としてのキャリアは華々しいものでした。1949年のデビューから頭角を現し、デビュー当初こそ2着、3着と惜しくも勝利を逃しましたが、3戦目で初勝利を挙げると、その後は驚異的な連勝街道を歩みます。7連勝を含む9連続連対という記録を達成し、競馬ファンの注目を集めました。

1950年のアラブ東西対抗（春）では4着と、連勝記録は途絶えましたが、その後の活躍はさらに目覚ましいものになります。9連勝を含む11連対という驚異的な成績を収め、1950年秋と1951年春のアラブ東西対抗を連覇するという偉業を達成しました。ライバルとして活躍したバラツケー産駒のタマツバキとの競演は、競馬史に刻まれた名勝負として語り継がれています。その競争生活において、ニユーバラツケーは36戦27勝という素晴らしい成績を残しました。

1952年、ニユーバラツケーは現役を引退し、種牡馬としての道を歩み始めます。そして、その才能は種牡馬としても開花しました。ニユーバラツケーは、数々の活躍馬を輩出しました。その産駒の中には、アラブ大賞典を3連覇したゴールドバンカー、第1回アラブ大賞典を制したカツラバラツケー、1957年のアラブダービーを制したバラテスタなどが名を連ねています。地方競馬、中央競馬のどちらの舞台においても、その産駒たちは活躍し、ニユーバラツケーの血統の優秀さを証明しました。

ニユーバラツケーの血統背景も興味深いものです。5代母にあたるエラはサラブレッドで、その牝系からはアングロアラブのワクセイ（1987年セイユウ記念優勝）や、サラブレッドのスリーヨーク（1974年朝日チャレンジカップ、1976年金杯（西）、中日新聞杯優勝）といった活躍馬が生まれています。ニユーバラツケーの血統は、サラブレッドとアラブの血の優れた融合を示すものと言えるでしょう。

ニユーバラツケーは、競走馬として、そして種牡馬として、日本の競馬界に多大な貢献をしました。その活躍は、多くの競馬ファンの記憶に深く刻まれ、日本の競馬史にその名を永遠に残す、名馬と言えるでしょう。

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