ネオジオCD

ネオジオCD（NEOGEO CD）について

ネオジオCD（NEOGEO CD）は、エス・エヌ・ケイが1994年9月9日に日本で発売した家庭用ゲーム機です。この機種は、従来のネオジオが使用していた高価なROMカセットの代わりに、より安価なCD-ROMをゲーム媒体として採用しました。これにより、ソフトの価格を下げ、より多くのライトユーザーに手が届くことを目指しましたが、結果的には数分間の長いロード時間がユーザーに不評を買い、早期に販売を終了することになりました。

歴史

ネオジオCDの正式発表は1994年6月で、東京おもちゃショーに出展されました。当初の発売価格は49,800円（税別）で、1994年9月9日に初回ロットが販売されました。続いて11月には新型のトップローディング型モデルが発売され、さらには翌年の1995年には改良版の「ネオジオCD-Z」が追加価格39,800円で登場しました。

ハードウェア

初回ロットのネオジオCDはフロントローディング型でしたが、その後のモデルはトップローディング型へと変更されました。CD-ROM専用のハードウェアであり、ネオジオのROMカセットとも互換性はなく、異なる起動画面を持っていました。また、内蔵メモリにセーブデータが保存される形式を採用しており、PCカードスロットは搭載されていませんでした。このため、過去のネオジオやMVSとの互換性が失われていました。

本体には当時としては大容量の7MB（56Mbit）のD-RAMが搭載されており、その数値は他の次世代機と比べても非常に高いものでした。

改良版ネオジオCD-Z

1995年に発売されたネオジオCD-Zは、2倍速のドライブを搭載し、本体サイズの小型化を実現しました。これにより、一部ロード時間の改善が見られましたが、それでもディスクメディアの特性から完全な解消には至りませんでした。

周辺機器とコントローラー

ネオジオCDでは、家庭用ネオジオやMVSで使用可能なコントローラー類を展開しており、専用のパッド型コントローラーも採用されていました。このパッドは対戦格闘ゲームに適した設計となっており、コマンド入力が容易に行える仕様でした。

ソフトウェア

ネオジオCD発表当初のラインナップには『餓狼伝説』や『龍虎の拳』といった人気タイトルが移植され、独自のオリジナルタイトルやギャラリーモードの追加が行われたソフトもありました。しかし、CD-DA音源によるアレンジBGMにより、音質の問題や容量不足が影響し、長いロード時間がプレイヤーのストレスとなることが多かったです。

評価

ネオジオCDは、価格を安く抑えた点が評価される一方、ディスク読み込み速度が問題視されていました。特に対戦型格闘ゲームでは、キャラ選択からのロード時間が長く、ユーザーからの不満が多く聞かれました。これが販売に大きな影響を与え、最終的にはソフトウェア供給が1999年まで続いたものの、競合機に対して厳しい状況が続きました。

結論

最終的に、ネオジオCDは初回版と通常版を合わせて99本のタイトルが発売されたものの、アーケード人気を背景にした初期のアピールとは裏腹に、ユーザーの期待には応えられない結果となりました。ハードはユニークな特徴を持ちながらも、総じてリリースやゲーム体験が求められたものには届かなかったと言えるでしょう。

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