ネフスキー大通り

ネフスキー大通りは、ロシアのサンクトペテルブルクを代表するメインストリートであり、その歴史はピョートル1世の時代にまで遡ります。当初、ノヴゴロドとモスクワを結ぶ街道として計画され、東端に位置するアレクサンドル・ネフスキー大修道院にちなんで「ネフスキー」と名付けられました。

現在のネフスキー大通りは、旧海軍省から始まり、アレクサンドロフスキー公園、モスコーフスキー駅のある蜂起広場を通り、ネフスキー大修道院へと続いています。この通り沿いには、サンクトペテルブルクを象徴する数々の建築物が立ち並んでいます。

特に注目すべきは、バルトロメオ・ラストレッリが設計したストロガノフ宮殿、新古典主義建築の傑作であるカザン聖堂、アール・ヌーヴォー様式の美しい「本の家」（ジンガー書店）です。その他にも、18世紀に建てられた教会群や、エカテリーナ2世の記念碑など、歴史的、宗教的に重要な建造物が点在します。

また、18世紀のショッピングセンターであるゴスチーヌイ・ドヴォール、パサージュ百貨店、グランド・ホテル・ヨーロッパ、ネフスキー・パレスなどの商業施設やホテルも多く、賑わいを見せています。文教施設としては、ロシア国立図書館が通りに面しています。通りのほぼ中央を横切るフォンタカ運河にはアニーチコフ橋が架かり、馬の銅像が有名です。

ネフスキー大通りは、ロシア文学の舞台としても頻繁に登場し、ゴーゴリはペテルブルクの喧騒を『ネフスキー大通り』などの小説に描写しました。19世紀ロシア文学の黄金時代を築いた文豪たちが集った「文学カフェ」も、この通り沿いに今も残っています。

ロシア革命後、ソビエト政権下では、一時「十月二十四日大通り」と改名されましたが、現在は再びネフスキー大通りとして親しまれています。

今日、ネフスキー大通りはサンクトペテルブルクの中心的な役割を担っており、昼夜を問わず多くの市民で賑わう繁華街です。高級な商店や住宅が立ち並び、都市機能の中枢として発展を続けています。カザン聖堂近くのビルには「日本センター」も設置されており、国際的な交流の場にもなっています。また、金融街としての側面も持ち合わせています。

ネフスキー大通りは、歴史的建造物と現代的な商業施設が調和し、文化、商業、そして文学の歴史が交錯する、サンクトペテルブルクを訪れる際には必見の場所です。

関連情報として、以下の外部リンクもご参照ください。

English site on the Nevsky Prospekt
Night views of the Nevsky Avenue
Foreign churches of the Nevsky
Palaces on the Nevsky Prospekt
* 安全上のお知らせ（外務省ホームページ内）

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