ハイランドリール

ハイランドリール：輝かしい国際キャリアとG1競走7勝

2012年2月21日生まれのアイルランド産競走馬、ハイランドリールは、類まれな能力と国際的な活躍で競馬史に名を刻みました。エイダン・オブライエンという名伯楽の下、数々の重賞競走を制し、同厩舎所属馬として最多賞金獲得という記録も打ち立てました。その華々しいキャリアを詳細に見ていきましょう。

若き日の躍進：2歳と3歳シーズン

2歳時にはレパーズタウン競馬場でデビュー。2戦目で初勝利を挙げると、続くヴィンテージステークスも制し、早くからその才能を示しました。3歳シーズンは、フランス2000ギニー6着、フランスダービー2着、アイリッシュダービー5着と、クラシック戦線では惜しくも勝利を逃しましたが、7月のゴードンステークスで再び勝利を掴みます。その後、アメリカに遠征したセクレタリアトステークスでは、積極的に逃げの戦法を貫き圧勝。G1初制覇という大きな成果を挙げました。オーストラリア遠征のコックスプレートでは3着、そして香港ヴァーズでは鮮やかな差し切り勝ちで、2つ目のG1タイトルを獲得しました。

充実期：4歳シーズン

4歳シーズンは、ドバイシーマクラシック4着、クイーンエリザベス2世カップ8着と出遅れましたが、ハードウィックステークス2着で復調の兆しを見せると、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは積極的に先手を取り、ウイングスオブデザイアを突き放して圧勝しました。続くインターナショナルステークスでは2着、アイリッシュチャンピオンステークスでは7着と結果にばらつきが見られましたが、凱旋門賞では5番手追走から直線で鋭い脚を見せ、僅差で2着に入線しました。そして、ブリーダーズカップ・ターフでは大外枠から果敢に逃げ切り、G1通算4勝目を挙げ、凱旋門賞での悔しさを晴らしました。香港ヴァーズではサトノクラウンに僅差で敗れ2着となりました。

ベテランの貫禄：5歳シーズンと引退

5歳シーズンは、ドバイシーマクラシックでは7着と不本意な結果に終わりましたが、コロネーションカップで兄弟馬アイダホとの対決を制し快勝、プリンスオブウェールズステークスでもG1・6勝目を挙げました。キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスではエネイブルに敗れ4着。チャンピオンステークスでは3着、ブリーダーズカップ・ターフではタリスマニックに敗れ連覇は逃しましたが、香港ヴァーズでは再び優勝を果たし、G1通算7勝という輝かしい成績で引退しました。

引退後

2018年からはアイルランドのクールモアスタッドで種牡馬として、オーストラリアのスウェッテナムスタッドでもシャトル種牡馬として活躍しました。2023年からは北海道日高町のエスティファームで種牡馬生活を送っています。

ハイランドリールの競走成績は、netkeiba、JBISサーチ、Racing Postなどで確認できます。その類まれなスピードとスタミナ、そしてどんな状況にも対応できる高い適応力は、多くのファンを魅了し続けました。種牡馬としても、その遺伝子が未来の競走馬に受け継がれることが期待されています。

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