タリスマニック

タリスマニック：ヨーロッパの強豪から日本の種牡馬へ

2013年2月28日生まれのタリスマニックは、イギリスで生まれ、フランスで調教された競走馬です。その後、日本でも種牡馬として活躍しました。その華麗な競走生活と、日本の競馬界への貢献について、詳しく見ていきましょう。

輝かしい競走馬時代

フランスの名門アンドレ・ファーブル厩舎に所属したタリスマニックは、2歳7月にデビュー。3歳時にはフランスのクラシック戦線に挑戦し、ジョッケクルブ賞（仏ダービー）で4着、パリ大賞典で5着と好成績を収めました。しかし、同年の凱旋門賞では11着と結果を残せませんでした。

真価を発揮したのは4歳時です。秋にモーリスドニュイユ賞で重賞初制覇を達成すると、続くフォワ賞でも3着と好走しました。凱旋門賞への出走も検討されましたが、タリスマニックの特性を考慮し、より適性のあるデルマー競馬場のブリーダーズカップ・ターフへの出走が決定。ハイランドリールやビーチパトロールといった強豪を相手に勝利し、GIタイトルを獲得しました。続く香港ヴァーズではハイランドリールに次ぐ2着と、12ハロン路線でのトップクラスの実力を証明しました。

しかし、翌2018年は、メダグリアドーロ産駒としての血統背景からドバイワールドカップに挑戦しましたが、大敗を喫し、その後は調子を落としてしまいます。GIIIを1勝したのみで、ブリーダーズカップ・ターフでは6着に終わり、現役を引退しました。

日本での種牡馬生活

競走馬引退後、タリスマニックは日本へと渡り、2019年シーズンからダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスで種牡馬としてのキャリアをスタートさせました。ダーレー・ジャパン・ファーム代表のハリー・スウィーニィ氏は、「メダグリアドーロが送る芝の最高傑作タリスマニックを日本に導入できることを非常に嬉しく思います」とコメントしており、その期待の高さが伺えます。

初年度の種付け料は180万円（出生条件）に設定されました。そして、2022年8月27日、産駒のエイシンナデシコが札幌第2競走を制し、中央競馬初勝利を挙げました。他の産駒として、エレノーラなども活躍を見せています。

注目すべき血統背景

タリスマニックの血統背景も特筆に値します。4代母には、ディープインパクトの祖母であるBurghclereの名があり、その近親には、アイビスサマーダッシュを制したビリーバーや、富士ステークスとシンザン記念を制したロジクライといった活躍馬も存在します。

まとめ

タリスマニックは、ヨーロッパでの活躍と、日本での種牡馬としての成功という、二つの側面を持つ、記憶に残る競走馬です。その華麗な競走成績と、将来性豊かな産駒たちは、日本の競馬界に新たな歴史を刻む存在となるかもしれません。今後もその活躍に注目していきたいですね。

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