ハックルベリィの冒険

『ハックルベリィの冒険』

『ハックルベリィの冒険』は、1976年1月2日から6月25日まで、フジテレビ系列で放送されたアニメーション作品です。このアニメーションは、毎週金曜日の19:00から19:30の枠で全26話が制作されました。原作は著名な作家マーク・トウェインの小説『ハックルベリー・フィンの冒険』です。

アニメの制作は、ヘラルド・エンタープライス（後に角川シネプレックス、現在のシネプレックス）とグループ・タックによって行われました。グループ・タックは、ハックルベリィの放送翌日である1月3日からは『まんが日本昔ばなし（第2期）』の制作にも取り組んでいます。

なお、本作はローカルセールス枠で放送されたため、関西地方などでは放送日時が異なることがありました。例えば、東海テレビでは前作の「ラ・セーヌの星」の放送が終了した後、「ムーミン」の再放送が長引いたため、未放送に終わりました。2013年現在においても、CSチャンネルでは総集編のみの放送が行われている状況です。

キャストとスタッフ

主要キャストには、ハックルベリィ・フィン役を野沢雅子、ジム役を山田康雄、アンナ役を小山まみ、ワトソン役を麻生美代子、そしてハックの父役を大塚周夫が務めました。この他にも様々な個性的なキャラクターが登場し、それぞれの声優によって生命を吹き込まれました。

スタッフ陣には、プロデューサーとして別所孝治（フジテレビ）や鬼丸一平、中田実紀雄が名を連ねています。また、企画を担当した鬼丸一平のもと、脚本は佐々木守、吉田義昭、阿部桂一らが手掛けました。総監督には光延博愛が就任し、演出を小華和ためおや樋口雅一が担当しました。作画監督は近藤英輔と上口照人が担い、美術には内田好之が参加、音楽は越部信義が作曲を行いました。

主題歌

オープニングテーマは「ほらハックルベリィ・フィン」で、歌唱は堀江美都子とこおろぎ'73、コロムビアゆりかご会が行いました。作詞は中山千夏、作曲は越部信義が手掛けています。また、エンディングテーマ「河のうた」も同様のアーティストによるもので、作品の雰囲気に深みを与えています。

放送局と配信状況

本作品はフジテレビを制作局として、金曜日に放送されましたが、各地の放送局によっては時間帯や放送日が異なることがありました。例を挙げると、北海道文化放送や山形テレビなどでも金曜日に同時放送され、他地域では時差ネットや再放送が行われたケースもありました。

漫画版

1976年には、アニメ放送中にKKベストブック社より漫画版も刊行されました。この漫画は全4巻で構成され、作画にはみやぞえ郁雄（1・2巻）と上坂のぼる（3・4巻）が携わっています。

備考

特筆すべきは、ハックルベリィ役を演じた野沢雅子が、後に同じトウェイン原作の『トム・ソーヤーの冒険』で主人公トムを声優として演じたことです。これにより、トウェイン作の二大キャラクターを声で表現した実績を持つこととなりました。

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