ハルハ川

ハルハ川の詳細

ハルハ川は、モンゴル高原の北東部に位置し、モンゴル国東部と中国内モンゴル自治区の国境近くを流れる重要な河川です。この川は、モンゴル語で「ハルフ・ゴル」または「ハルヒーン・ゴル」とも呼ばれ、その名前は「隔てるもの」や「屏障」を意味します。これは、川の西岸が東岸よりも高く、東岸から見ると対岸が障壁のように見える地形に由来しています。

流路

ハルハ川の源流は大興安嶺山脈にあり、森林地帯を抜けて内モンゴル自治区フルンボイル市の草原地帯を流れます。その後、モンゴル国のドルノド県に入り、両国の国境線を湿地帯を形成しながら蛇行して流れます。途中、ハイラースティーン河（楡の河）が合流し、川の流れを豊かにしています。

下流の分岐

ハルハ川の下流は二つに分かれています。一つはボイル湖（貝爾湖）の北西に流入し、そのすぐ北から烏爾遜河（オルチュン・ゴル）が流れ出してフルン湖（呼倫湖）へと続いています。もう一つはシャリルジーン・ゴルといい、ボイル湖には入らず直接烏爾遜河に合流しています。

歴史的背景

ハルハ川周辺は、かつて南モンゴルと北モンゴルの境界に位置していました。1939年8月には、モンゴル人民共和国と満洲国の間で国境線の位置を巡る争いが激化し、大日本帝国陸軍（関東軍）・満洲国軍とモンゴル人民共和国軍・ソビエト労農赤軍の間で大規模な戦闘が発生しました。これがノモンハン事件（ハルハ河戦争）として知られています。

ハルハ川の地理的特徴

ハルハ川は、草原地帯を蛇行しながら流れる特徴的な河川です。湿地帯や湖沼を形成し、周辺の生態系に重要な役割を果たしています。また、その地形的な特徴から、歴史的にも重要な場所として知られています。

脚注

1. ハルフとは、モンゴル語で「隔てるもの（屏障）」を意味します。
2. ハイラースティーン河は、日本側の記録では「ホルステン河」とも呼ばれています。

関連事項

ノムンハーネイ・ブルド・オボー
ノモンハン事件
ハルハ（モンゴルの部族名）

外部リンク

モンゴル・ノモンハン戦跡研修

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