ハービンジャー

ハービンジャー (Harbinger)

ハービンジャーは、2006年3月12日にイギリスで誕生した競走馬および種牡馬です。彼は特に2010年にキングジョージ6世＆クイーンエリザベスステークスでの圧勝によって名声を得、同年のワールド・サラブレッド・ランキングで1位に評価されました。

経歴

ハービンジャーは2007年にタタソールズ・オクトーバーイヤリング（1歳馬）セールで18万ギニーの価格で落札されました。彼の競走キャリアは3歳の2009年4月16日に始まり、初戦こそ未勝利でしたが、2戦目の未勝利戦では勝利を収め、その後ゴードンステークスで重賞初制覇を果たしました。ですが、その後のレースではパフォーマンスが振るわず、特にグレートヴォルティジュールステークスでは最下位に沈んでしまいます。

その後、約半年間の休養を経て4歳シーズンを迎えたハービンジャーは、ジョンポーターステークスで久々の勝利を手にし、オーモンドステークス、ハードウィックステークスを続けて制し、重賞3連勝を達成しました。特に、ハードウィックステークスでの勝利により、次走のキングジョージでは大きな期待が寄せられました。

本番のキングジョージでは、主戦騎手のライアン・ムーアが他の馬に騎乗したため、オリビエ・ペリエが騎手として迎えられました。レースでは、ハービンジャーは外から圧倒的なスピードで後続を引き離し、2着のケープブランコに11馬身差をつける圧勝を収めます。この勝利は、キングジョージ史上最大の着差として記録され、勝ち時計でもコースレコードを樹立しました。

その後、彼はインターナショナルステークスに向けて調整を進めていたものの、8月7日の調教中に左前脚を骨折し、手術を受けます。手術は成功しましたが、馬主の協議により8月9日に引退が発表されました。

種牡馬として

引退後、ハービンジャーは日本の社台グループに売却され、社台スタリオンステーションで種牡馬としての生活を始めました。初年度の種付け料は400万円と設定され、サラブレッド生産界において響く存在となりました。彼の初年度産駒からは重賞勝ち馬が誕生し、特にベルーフが京成杯を制し、初の重賞制覇を果たしました。

その後も多くの優秀な産駒を輩出し、イギリスに遠征したディアドラがナッソーステークスを制したことなど、国際的にも評価の高い産駒が次々と登場しました。特に彼の4年目産駒にはブラストワンピースやノームコアが含まれ、GIレースでの勝利を重ねました。

主な産駒

• - ペルシアンナイト: マイルチャンピオンシップ、アーリントンカップ
• - モズカッチャン: エリザベス女王杯、フローラステークス
• - ディアドラ: 秋華賞、ナッソーステークス
• - ブラストワンピース: 有馬記念
• - ノームコア: ヴィクトリアマイル

ハービンジャーの血統は、その高い競走成績だけでなく、優れた種牡馬としても高く評価されています。彼の活躍は、今後の競馬界においても引き続き注目されることでしょう。

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