バイソン木村

バイソン木村のプロレス人生

バイソン木村（本名：木村伸子）は、1967年3月9日生まれの元女子プロレスラーで、日本の女子プロレス界において重要な役割を果たしました。彼女は1985年に高校を卒業後、短期間OLとして働いた後、全日本女子プロレスのオーディションを受け、見事に合格しました。当時の同期には、アジャコングやKAORU、神谷美織、工藤めぐみ、コンバット豊田、高橋美華などがいました。彼らは「61年組」と称され、同時代のスターたちとなりました。

デビューとヒールレスラーとしての活動

1986年9月10日、バイソン木村は茨城県古河市立体育館での大橋順子との対戦でプロレスデビューを飾りました。その後、彼女はダンプ松本が率いる「極悪同盟」に参加し、ヒールレスラーとして活動を開始しました。特殊な攻撃手段として、トンファーを使用し、観客に強烈な印象を与える存在となりました。

ダンプ松本が引退した後は、ブル中野が結成した「獄門党」に現れ、グリズリー岩本とのタッグチーム「アウトサイダース」としても名を馳せました。バイソン木村はタッグ戦でも高い戦績を残し、フルコンタクトのリングで存在感を発揮しました。

男性ファンの支持を受けた発展期

全日本女子プロレスからユニバーサル・プロレスの旗揚げに協力した際、彼女の活躍が男性ファンの関心をも引き寄せました。さらには、同じくユニバーサルに出場したアジャコングとのタッグ戦で那須与一や獄門党とも戦い、関心を集めました。その後、アジャとの髪切りマッチで敗北し、リング上で坊主頭になるという衝撃の展開もありました。

木村はアジャ、神谷、高橋と共に「ジャングル・ジャック」に参加し、WWWA世界タッグ王座とオールパシフィック王座を獲得しました。その後、1992年にはアジャとのジャパングランプリ公式戦中に負傷し、長期間の欠場を余儀なくされました。この負傷が彼女の引退のきっかけになります。

引退後の活躍と第二のキャリア

長期欠場後、バイソン木村は全日本女子プロレスが東京ドームで行った興行にも登場し、OGとしてのエキシビションマッチに出場しました。その後、ジャガー横田やライオネス飛鳥と共に「雷神隊（ライディーン・アレイ）」を結成しますが、思うような結果は得られませんでした。名門の「吉本女子プロレスJd'」に移籍した際には、エースとしての地位を確立するも、再び引退を決意します。

彼女の引退試合はジャガー横田との対戦予定でしたが、直前に負傷し試合ができず、セレモニーのみでの引退となりました。その後は一般生活に戻り結婚し、プロレス界での活動を終えました。

バイソン木村のスタイルとタイトル

彼女のレスリングスタイルは、袈裟斬りチョップやムーンサルトプレス、トルネードスタープレス、ブリザードスープレックス、STFといった多彩な技を駆使しました。また、WWWA世界タッグ王座、オールパシフィック王座、全日本タッグ王座といった数多くのタイトルを手に入れました。

テーマ曲はスコーピオンズの「We Let It Rock… You Let It Roll」で、彼女の存在感を一層引き立てるものでした。バイソン木村は、日本の女子プロレス界においてその名を高め、後に続く世代への道を切り開いた重要な選手です。

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