バッサーノ・デル・グラッパ
バッサーノ・デル・グラッパは、イタリア北東部のヴェネト州、ヴィチェンツァ県に位置する人口約42,000人のコムーネ（基礎自治体）です。ヴィチェンツァ県内では2番目に人口が多い都市として知られています。グラッパ山の麓に広がるこの地域は、美しい自然と豊かな歴史に彩られています。
バッサーノ・デル・グラッパは、その名の通りグラッパ山の麓に位置し、ヴィチェンツァ県の北東部に位置しています。周囲は以下のコムーネに隣接しています。
カルティリアーノ
カッソーラ
ルジアーナ・コンコ
マロースティカ
ノーヴェ
ポーヴェ・デル・グラッパ
ロマーノ・デッツェリーノ
ロザ
ソラーニャ
ヴァルブレンタ
気候は、イタリアの気候分類で zona E、2473 GG に分類され、地震リスクは zona 2 (sismicità media) に分類されています。
古代
紀元前2世紀頃、古代ローマ時代にバシアヌスという人物によって開墾されたラティフンディウム（大農園）がこの地に存在していました。1世紀から2世紀頃にはコロニア（植民市）としての地位を得て、その名は開墾者の名前に由来するとされています。
中世
998年には大聖堂の前身となる教会が存在していた記録が残っており、1150年には城についての記述も確認されています。1175年にはヴィチェンツァの支配下に入りますが、エッツェリーノ家の支配下でも一部自治を認められていました。1368年にはミラノのヴィスコンティ家の支配下となり、1404年からはヴェネツィア共和国の支配を受け、毛織物、絹織物、銅製品、陶磁器などの生産が盛んになりました。
近世・現代
1796年には、フランス革命戦争におけるバッサーノの戦いの舞台となりました。ナポレオン率いるフランス軍とオーストリア帝国軍が激突した場所です。その後、カンポ・フォルミオ条約によってヴェネツィア共和国領であったバッサーノはオーストリア＝ハンガリー帝国の支配下に入ります。1866年には、イタリア王国が普墺戦争に介入し、第3次イタリア独立戦争の結果、バッサーノはイタリアの一都市となりました。第一次世界大戦中には、近郊のモンテ・グラッパで多くのイタリア兵が犠牲となったことを悼み、街の名前を「バッサーノ・ヴェネト」から「バッサーノ・デル・グラッパ」に変更しました。
バッサーノ・デル・グラッパには、以下の分離集落（フラツィオーネ）が存在します。
Rubbio
また、以下のコントラーダ(Contrada)もあります。
Campese
Marchesane
San Michele
Sant'Eusebio
Valrovina
食
バッサーノ・デル・グラッパは、蒸留酒グラッパの特産地として知られており、グラッパ博物館もあります。また、春にはホワイトアスパラガスが収穫され、「アスパラガス祭り」が開催されます。この祭りでは、各レストランがホワイトアスパラガスを使った料理を競い合います。
観光
ヴェッキオ橋（アルピーニ橋）: ブレンタ川に架かる屋根付きの木造橋で、街のシンボルです。12世紀に最初に架けられ、その後、戦乱や洪水で8回も破壊されましたが、現在の橋は第二次世界大戦後にアンドレア・パッラーディオの設計に最も近い形で再建されたものです。
パラッツォ・ストゥルム: ブレンタ川沿いにある18世紀の建物で、グラッパ焼を展示する陶磁器博物館として利用されています。
大聖堂: エッツェリーニ城と共に、街の中で最も高い丘の上に位置し、998年には既に教会が存在した記録が残っています。
市の塔: ガリバルディ広場に面した高さ40mの塔で、1312年に建設されたと考えられており、市庁舎に隣接しています。
14世紀に造られた城壁と城門: 旧市街を囲むように築かれた城壁と、Porta delle Grazie（街の北東の城門）とPorta Dieda（街の南の城門）があります。
中野浩一が1985年に世界自転車選手権プロスプリントで9連覇を達成した地。
競技用自転車メーカー、ウィリエールが1906年に創業した地。
サッカーのクラブチーム、バッサーノ・ヴィルトゥス55STが本拠を置く。
ミュールアッカー（ドイツ）
ヴォワロン（フランス）
著名な出身者
ヤコポ・バッサーノ：16世紀のヴェネツィア派の画家。
ティート・ゴッビ：20世紀のバリトン歌手。
ミキ・ビアシオン：ラリードライバー。
鉄道
バッサーノ・デル・グラッパ駅
ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅行き：1時間に1便程度（所要時間 約1時間10分）
パドヴァ行き：1時間〜2時間に1便程度（所要時間 約1時間）
トレント行き：2時間に1便程度（所要時間 約2時間）
バス
イタリア鉄道バス（FS BUSItalia）
* パドヴァ方面行きの列車が一部バスに振り替わる場合があります。バッサーノ・デル・グラッパ鉄道駅前を発着します。
地理
バッサーノ・デル・グラッパは、その名の通りグラッパ山の麓に位置し、ヴィチェンツァ県の北東部に位置しています。周囲は以下のコムーネに隣接しています。
カルティリアーノ
カッソーラ
ルジアーナ・コンコ
マロースティカ
ノーヴェ
ポーヴェ・デル・グラッパ
ロマーノ・デッツェリーノ
ロザ
ソラーニャ
ヴァルブレンタ
気候は、イタリアの気候分類で zona E、2473 GG に分類され、地震リスクは zona 2 (sismicità media) に分類されています。
歴史
古代
紀元前2世紀頃、古代ローマ時代にバシアヌスという人物によって開墾されたラティフンディウム（大農園）がこの地に存在していました。1世紀から2世紀頃にはコロニア（植民市）としての地位を得て、その名は開墾者の名前に由来するとされています。
中世
998年には大聖堂の前身となる教会が存在していた記録が残っており、1150年には城についての記述も確認されています。1175年にはヴィチェンツァの支配下に入りますが、エッツェリーノ家の支配下でも一部自治を認められていました。1368年にはミラノのヴィスコンティ家の支配下となり、1404年からはヴェネツィア共和国の支配を受け、毛織物、絹織物、銅製品、陶磁器などの生産が盛んになりました。
近世・現代
1796年には、フランス革命戦争におけるバッサーノの戦いの舞台となりました。ナポレオン率いるフランス軍とオーストリア帝国軍が激突した場所です。その後、カンポ・フォルミオ条約によってヴェネツィア共和国領であったバッサーノはオーストリア＝ハンガリー帝国の支配下に入ります。1866年には、イタリア王国が普墺戦争に介入し、第3次イタリア独立戦争の結果、バッサーノはイタリアの一都市となりました。第一次世界大戦中には、近郊のモンテ・グラッパで多くのイタリア兵が犠牲となったことを悼み、街の名前を「バッサーノ・ヴェネト」から「バッサーノ・デル・グラッパ」に変更しました。
行政
バッサーノ・デル・グラッパには、以下の分離集落（フラツィオーネ）が存在します。
Rubbio
また、以下のコントラーダ(Contrada)もあります。
Campese
Marchesane
San Michele
Sant'Eusebio
Valrovina
文化
食
バッサーノ・デル・グラッパは、蒸留酒グラッパの特産地として知られており、グラッパ博物館もあります。また、春にはホワイトアスパラガスが収穫され、「アスパラガス祭り」が開催されます。この祭りでは、各レストランがホワイトアスパラガスを使った料理を競い合います。
観光
ヴェッキオ橋（アルピーニ橋）: ブレンタ川に架かる屋根付きの木造橋で、街のシンボルです。12世紀に最初に架けられ、その後、戦乱や洪水で8回も破壊されましたが、現在の橋は第二次世界大戦後にアンドレア・パッラーディオの設計に最も近い形で再建されたものです。
パラッツォ・ストゥルム: ブレンタ川沿いにある18世紀の建物で、グラッパ焼を展示する陶磁器博物館として利用されています。
大聖堂: エッツェリーニ城と共に、街の中で最も高い丘の上に位置し、998年には既に教会が存在した記録が残っています。
市の塔: ガリバルディ広場に面した高さ40mの塔で、1312年に建設されたと考えられており、市庁舎に隣接しています。
14世紀に造られた城壁と城門: 旧市街を囲むように築かれた城壁と、Porta delle Grazie（街の北東の城門）とPorta Dieda（街の南の城門）があります。
スポーツ
中野浩一が1985年に世界自転車選手権プロスプリントで9連覇を達成した地。
競技用自転車メーカー、ウィリエールが1906年に創業した地。
サッカーのクラブチーム、バッサーノ・ヴィルトゥス55STが本拠を置く。
姉妹都市
ミュールアッカー（ドイツ）
ヴォワロン（フランス）
人物
著名な出身者
ヤコポ・バッサーノ：16世紀のヴェネツィア派の画家。
ティート・ゴッビ：20世紀のバリトン歌手。
ミキ・ビアシオン：ラリードライバー。
アクセス
鉄道
バッサーノ・デル・グラッパ駅
ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅行き：1時間に1便程度（所要時間 約1時間10分）
パドヴァ行き：1時間〜2時間に1便程度（所要時間 約1時間）
トレント行き：2時間に1便程度（所要時間 約2時間）
バス
イタリア鉄道バス（FS BUSItalia）
* パドヴァ方面行きの列車が一部バスに振り替わる場合があります。バッサーノ・デル・グラッパ鉄道駅前を発着します。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。