バフ・バグウェル

マーカス・バグウェル：栄光と苦難のプロレス人生

マーカス・アレクサンダー・バグウェル（Marcus Alexander Bagwell、1970年1月10日 - ）は、バフ・バグウェル（Buff Bagwell）のリングネームで知られるアメリカのプロレスラーです。ジョージア州マリエッタ出身。

プロレスラーとしての黎明期

高校時代は野球とアメリカンフットボールに打ち込み、卒業後は家業の材木会社に勤務するも、会社の倒産を機にプロレスラーを志します。マッサージセラピストの資格も取得し、スティーブ・ローラーに師事してプロレスの基礎を学びました。1990年、インディー団体NGW（North Georgia Wrestling）にてファビュラス・ファビアン（Fabulous Fabian）としてデビュー。1991年には、ビル・イーディーのアイマスクをモチーフにしたメイクを施し、ハンサム・ストレンジャー（The Handsome Stranger）としてGWF（Global Wrestling Federation）で活動しました。

WCWでの活躍

1991年、WCWと契約し入団。ザ・パトリオットとのスターズ・アンド・ストライプス（Stars and Stripes）、スコッティ・リッグスとのアメリカンメールズ（The American Males）、2・コールド・スコーピオなどとタッグを組み、WCW世界タッグ王座を5度獲得しました。1996年にはリングネームをバフ・バグウェル（Buff Bagwell）に改め、スコッティ・リッグスを裏切りnWoに加入。新日本プロレスのnWoジャパンの一員としても来日し、独自のキャラクターで日本のファンを魅了しました。

頸椎負傷と奇跡の復活

1998年、頸椎の負傷により長期欠場を余儀なくされます。脊髄麻痺を起こし、一時車椅子生活を送ることに。しかし、nWoのメンバーから冷遇される中、リック・スタイナーからnWo脱退を促された際、スコット・スタイナーがリックを襲撃。バグウェルは動けないはずの体を起こし、スコットと抱擁を交わし、奇跡的な復帰を果たしました。その後、スコットとタッグを組み活動。2000年にはnWoが活動を停止し、ビンス・ルッソー率いるニューブラッド（The New Blood）に加入しますが、ルッソーとの対立から一時離脱。復帰後にはレックス・ルガーとトータリー・バフ（Totally Buffed）を結成し、リック・フレアー率いるマグニフィセント・セブン（Magnificent Seven）に加入するも、WCWは崩壊しました。

WWF/WWE、そしてインディー団体へ

WCW崩壊後、WWF（現WWE）に移籍。しかし、2001年7月2日のRaw is Warで行われたブッカー・TとのWCW世界ヘビー級王座戦が、スティーブ・オースチンとカート・アングルの乱入によりノーコンテストとなり、その素行不良を理由に解雇されました。WWFでの試合はこの1試合のみで、以降WWEには出場していません。

WWF解雇後は、ジミー・ハートが旗揚げしたXWF（Xcitment Wrestling Federation）やWWA（World Wrestling All-Stars）などに参戦。2002年からはTNAにも登場しましたが、スキットのみの出演にとどまりました。2008年からはNWA加盟団体であるMACW（Mid-Atlantic Championship Wrestling）やUCW（Universal Championship Wrestling）を中心にインディー団体で活動。2010年にはリッキー・ネルソンとタッグを組み、ロックンロール・エクスプレスとNWAミッドアトランティックタッグ王座を巡り抗争を展開。その後、ネルソンとの確執からNWAミッドアトランティックヘビー級王座を賭けて抗争しました。

自動車事故からの再起

2012年4月23日、自動車事故で重傷を負い、一時生命の危機に瀕しましたが、奇跡的に回復。首や顔、顎を骨折する重傷を負いながらも懸命なリハビリを行い、同年10月13日にはNEFW（New England Frontier Wrestling）にて、かつてのタッグパートナーである2・コールド・スコーピオと組んで復帰戦を勝利で飾りました。2013年3月18日にはAPW（American Premier Wrestling）にてAPWヘビー級王座を獲得。同月22日からはBTW（Big Time Wrestling）のツアーに、nWoで共闘したケビン・ナッシュと参加し、連勝を重ねました。

得意技

バフ・ブロック・バスター
ダイビング・ローリング・ネックブリーカー
イエロージャケット・スープレックス
DDT
マンハッタン・スープレックス
サンセットフリップ
フェイスバスター
ショルダー・ブロック

主要獲得タイトル

* WCW世界タッグ王座：5回

バフ・バグウェルは、数々の苦難を乗り越えながらも、プロレスラーとしてリングに上がり続ける不屈の精神を持つ人物です。その波乱万丈なキャリアは、多くのファンに感動を与え続けています。

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