バラック・クシュナー
バラック・クシュナー（Barak Kushner, 1968年 - ）は、アメリカ合衆国出身の歴史学者です。「バラク・クシュナー」とも表記されます。
クシュナー氏は、近現代の東アジア史、特に近現代の日本史を専門としています。ケンブリッジ大学教授として教鞭を執る傍ら、コーパス・クリスティ・カレッジのフェローも務めています。
アメリカ合衆国ニュージャージー州で、敬虔なユダヤ教徒の家庭に生まれました。1990年にブランダイス大学を卒業後、シカゴで高等学校の社会科教師としてキャリアをスタートさせました。その後、岩手県山田町教育委員会で外国語指導助手として来日し、立教大学、東京大学、財団法人総合研究開発機構で研究、翻訳、編集活動に従事しました。さらに、瀋陽師範大学で西洋史を教えたり、国立台湾大学への留学を経て、2002年にプリンストン大学大学院で歴史学の博士号（PhD in history）を取得しました。日本語、中国語、フランス語を使いこなします。
博士号取得後は、デイビッドソン大学歴史学研究科で中国史と日本史の教鞭を執り、その後アメリカ合衆国国務省東アジア・太平洋局の政治担当官を経て、2006年からケンブリッジ大学の講師に就任しました。2010年には同大学の准教授となり、後に教授に昇進。コーパス・クリスティ・カレッジのフェローも兼任しています。アジア・中東学部日本学科の近現代日本史リーダーとして、東アジア史を教えています。また、2008年には南京大学、2009年には早稲田大学、2016年から2019年までは上海交通大学、2017年には大阪大学で客員研究員や客員教授を務めるなど、国際的な研究活動も積極的に行っています。
クシュナー氏の研究業績は高く評価されており、著書『Men to Devils, Devils to Men』で米国歴史学会ジョン・K・フェアバンク賞を受賞しました。また、ラーメンに関する研究も行っており、『Slurp!』でソフィー・コウ賞を受賞するなど、幅広い分野でその才能を発揮しています。2019年には、これまでの研究成果が評価され、第15回中曽根康弘賞優秀賞を受賞しました。
妻は外交官の水鳥真美氏（国際連合事務総長特別代表）です。
"Men to Devils, Devils to Men: Japanese War Crimes and Chinese Justice" (Harvard University Press, 2015), 416 pages. (米国歴史学会ジョン・K・フェアバンク賞受賞)
"Slurp! A Culinary and Social History of Ramen, Japan’s Favorite Noodle Soup" (Leiden: Brill, 2012), (290 pages). (ソフィー・コウ賞受賞) 中国語翻訳版: 顧若鵬(譯者陳正杰)『拉麵的驚奇之旅』(台北:允晨文化出版社, 2017), 264 pages.
"The Thought War - Japanese Imperial Propaganda" (Honolulu: University of Hawaii Press, 2006), 242 pages. 日本語翻訳版: バラク・クシュナー(井形彬訳)『思想戦:大日本帝国のプロパガンダ』(東京:明石書店, 2016), 420 pages.
外部リンク
Barak Kushner
バラク・クシュナー - nippon.com
人物・経歴
クシュナー氏は、近現代の東アジア史、特に近現代の日本史を専門としています。ケンブリッジ大学教授として教鞭を執る傍ら、コーパス・クリスティ・カレッジのフェローも務めています。
アメリカ合衆国ニュージャージー州で、敬虔なユダヤ教徒の家庭に生まれました。1990年にブランダイス大学を卒業後、シカゴで高等学校の社会科教師としてキャリアをスタートさせました。その後、岩手県山田町教育委員会で外国語指導助手として来日し、立教大学、東京大学、財団法人総合研究開発機構で研究、翻訳、編集活動に従事しました。さらに、瀋陽師範大学で西洋史を教えたり、国立台湾大学への留学を経て、2002年にプリンストン大学大学院で歴史学の博士号（PhD in history）を取得しました。日本語、中国語、フランス語を使いこなします。
博士号取得後は、デイビッドソン大学歴史学研究科で中国史と日本史の教鞭を執り、その後アメリカ合衆国国務省東アジア・太平洋局の政治担当官を経て、2006年からケンブリッジ大学の講師に就任しました。2010年には同大学の准教授となり、後に教授に昇進。コーパス・クリスティ・カレッジのフェローも兼任しています。アジア・中東学部日本学科の近現代日本史リーダーとして、東アジア史を教えています。また、2008年には南京大学、2009年には早稲田大学、2016年から2019年までは上海交通大学、2017年には大阪大学で客員研究員や客員教授を務めるなど、国際的な研究活動も積極的に行っています。
クシュナー氏の研究業績は高く評価されており、著書『Men to Devils, Devils to Men』で米国歴史学会ジョン・K・フェアバンク賞を受賞しました。また、ラーメンに関する研究も行っており、『Slurp!』でソフィー・コウ賞を受賞するなど、幅広い分野でその才能を発揮しています。2019年には、これまでの研究成果が評価され、第15回中曽根康弘賞優秀賞を受賞しました。
親族
妻は外交官の水鳥真美氏（国際連合事務総長特別代表）です。
著書
"Men to Devils, Devils to Men: Japanese War Crimes and Chinese Justice" (Harvard University Press, 2015), 416 pages. (米国歴史学会ジョン・K・フェアバンク賞受賞)
"Slurp! A Culinary and Social History of Ramen, Japan’s Favorite Noodle Soup" (Leiden: Brill, 2012), (290 pages). (ソフィー・コウ賞受賞) 中国語翻訳版: 顧若鵬(譯者陳正杰)『拉麵的驚奇之旅』(台北:允晨文化出版社, 2017), 264 pages.
"The Thought War - Japanese Imperial Propaganda" (Honolulu: University of Hawaii Press, 2006), 242 pages. 日本語翻訳版: バラク・クシュナー(井形彬訳)『思想戦:大日本帝国のプロパガンダ』(東京:明石書店, 2016), 420 pages.
脚注
外部リンク
Barak Kushner
バラク・クシュナー - nippon.com
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