バーミンガム級軽巡洋艦

バーミンガム級軽巡洋艦

バーミンガム級軽巡洋艦は、イギリス海軍に属する防護巡洋艦の一つであり、タウン級軽巡洋艦のサブグループに分類されます。この艦級は、1909年度の計画に基づいて建造され、全体で4隻が竣工されました。バーミンガム級は、その設計の基本を前のブリストル級防護巡洋艦に依存しつつ、主武装を一新し、火力の強化を図りました。

概要

本級の主な特徴は、主武装として15.2cm速射砲8門を搭載している点です。これにより、かつては10.2cm速射砲との組み合わせであった副武装を統一し、火力を向上させました。しかし、舷側装甲は依然として持たず、敵の弾丸からの防御を石炭庫で行う設計が続いています。この点は、当時の艦艇に共通する特長とも言えます。

艦形と構造

バーミンガム級の船体は、長船首楼型を採用しています。艦首は垂直に立ち上がっており、中央部分には「Mk XII 15.2cm（50口径）速射砲」が設置されています。この主砲は、防盾付きの単装砲架に搭載されています。また、艦橋には司令塔と見張り所が配置され、前部マストは単脚式です。艦載艇置き場は左右の舷側にあり、合計6組のボート・ダビットで運用されます。

兵装

主砲

バーミンガム級の主砲には「Mk XII 1913年型 15.2cm（45口径）速射砲」が採用されています。この砲は、重量45.36kgの砲弾を最高仰角15度で12,344メートル先まで飛ばすことができます。8基の単装砲架で構成され、それぞれに必要な動力は人力によって供給されます。発射速度は、毎分5から7発に達します。

他の兵装

この艦級は、近接火器として「ヴィッカース 1900年型 Mk I 4.7cm（50口径）速射砲」も搭載しています。この砲は、砲弾1.5kgを仰角12度で5,120メートル先に射出でき、発射速度は毎分25発です。また、主砲に対処しづらい相手に対しては、45cmの魚雷発射管を2基ずつ装備しています。1915年には対空火器として「7.62cm（45口径）高角砲」が追加されました。

機関

バーミンガム級の動力源は、ヤーロウ式の石炭・重油混焼水管缶を12基と、2軸パーソンズ式直結タービン2基によって構成され、最大出力は22,000shpに達します。最高速力は25ノットであり、艦にとって十分な速度が確保されていますが、機関の配置は第一次大戦前の装甲巡洋艦と同じく、ボイラー室を前部に、機関室を後部に配置する伝統的な形を取っています。

結論

バーミンガム級軽巡洋艦は、その時代における要求を映し出した艦型の一つとして、イギリス海軍の艦艇に貢献しました。主武装の強化や機関の設計は、艦の運用において重要な役割を果たし、海戦における戦術的優位性を高める要素となったのです。

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