パウパウサウルス

パウパウサウルス：ポーポーのトカゲ

パウパウサウルス（Pawpawsaurus）は、「ポーポーのトカゲ」を意味する学名を持つ、白亜紀前期（約1億1300万年前から1億年前）に生息していたノドサウルス科の恐竜です。1992年5月にアメリカ、テキサス州タラント郡で発見され、現在Pawpawsaurus campbelliという1種のみが知られています。

発見と特徴

化石は、海成のポーポー層から発見されたほぼ完全な頭骨（下顎骨は欠損）に基づいています。この地層からは、同じくノドサウルス科のテキサセテス・プレウロハリオ（Texasetes pleurohalio）も産出していますが、テキサセテスはパウパウサウルスのシニア・シノニム（無効名）となる可能性も指摘されています。

パウパウサウルスは、アンキロサウルス科に一般的に見られる骨質の瞼を持つ、唯一のノドサウルス科の恐竜として特筆されます。また、頭骨はシルヴィサウルス（Silvisaurus）と類似点が多く、前上顎骨に歯を持ち、口蓋部の吻側部分に限定的な骨質の二次口蓋を持つことが特徴です。

頭骨の大きさから、パウパウサウルスの体長は約4.5メートルと推定されています。

系統

系統解析によれば、パウパウサウルスは、サウロペルタ・エドワルドソルム（Sauropelta edwardsorum）、シルヴィサウルス・コンドライ（Silvisaurus condrai）と共に、ケダルペルタ（Cedarpelta）を底とする系統樹で多分岐を形成していると考えられています。

参照

Coombs, W. P., Jr. 1995. A new nodosaurid ankylosaur (Dinosauria: Ornithischia) from the Lower Cretaceous of Texas. Journal of Vertebrate Paleontology 15:298-312.
Vickaryous, Maryanska, and Weishampel 2004. Chapter Seventeen: Ankylosauria. in The Dinosauria (2nd edition), Weishampel, D. B., Dodson, P., and Osmólska, H., editors. University of California Press.

外部リンク

* Pawpawsaurus web site

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