パット・ミレティッチ

パット・ミレティッチ（Pat Miletich、1968年3月9日 - ）は、アメリカ合衆国アイオワ州ダベンポート出身の男性総合格闘家です。彼はミレティッチ・マーシャルアーツ・センターを主宰し、元UFC世界ウェルター級王者として、その名を格闘技界に刻みました。2014年にはUFC殿堂入りを果たしています。

ミレティッチは、初期のUFC中量級（後のウェルター級）において圧倒的な強さを誇り、初代UFC世界ウェルター級王者に輝きました。その後も4度の王座防衛に成功し、その実力を示しました。また、彼は優秀な指導者としても知られており、自身が主宰するミレティッチ・マーシャルアーツ・センターからは、マット・ヒューズ、ジェンス・パルヴァー、ロビー・ローラー、ティム・シルビアといった、数々のUFC王者を輩出しています。

来歴

クロアチア系の両親のもとに生まれたミレティッチは、6歳からレスリングを始めました。高校時代には、後に総合格闘家となるマーク・ケアーと同室で寮生活を送っています。高校卒業後は短大に進学し、レスリングを続けましたが、母親が病に倒れたため、看病のために中退。母親の医療費を稼ぐため、プロの格闘家への転身を決意しました。

1995年10月28日、アメリカ士道館主催のBattle of the Mastersで総合格闘技デビューを果たし、見事優勝。その後、当時のアメリカのローカル大会を席巻し、数々のトーナメントで優勝を飾りました。

1998年3月13日、UFC 16でUFCに初参戦。ライト級（後のウェルター級）トーナメントに出場し、タウンセンド・ソーンダース、クリス・ブレナンを破り、優勝を果たしました。

1998年10月16日、UFC Brazilで行われた初代UFC世界ライト級王座決定戦で、マイキー・バーネットと対戦し、2-1の判定勝ちを収め、見事王座を獲得しました。

UFC王座獲得後も、ローカル大会への出場を続けました。修斗では中尾受太郎やペレ、田村潔司に敗れるなど苦戦する場面もありましたが、UFCのタイトル戦では、マイキー・バーネットやアンドレ・ペデネイラスなどの強豪を退け、防衛を重ねました。2000年12月16日には、UFC 29（東京大会）で山本喧一にフロントチョークで勝利しましたが、2001年5月4日のUFC 31でカーロス・ニュートンに敗れ、王座から陥落しました。

2002年3月22日、UFC 36でマット・リンドランドと対戦し、TKO負けを喫しました。

2006年に旗揚げされたIFLでは、シルバーバックスのコーチを務めました。同年9月23日には、IFLで約4年半ぶりに試合を行い、ヘンゾ・グレイシーにフロントチョークで一本負けを喫しました。

2008年12月11日、約2年ぶりに復帰し、Adrenaline MMAのメインイベントでトーマス・デニーにKO勝利を収めました。

獲得タイトル

Battle of the Masters 1 優勝（1995年）
UFC 16ライト級トーナメント 優勝（1998年）
初代UFC世界ウェルター級王座（1998年）

表彰

UFC殿堂入り（2014年）
RFA 特別功労賞（2013年）
SHERDOG トレーナー・オブ・ザ・イヤー（2003年）
ブラジリアン柔術 黒帯
首里流空手 黒帯

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