ビンディン省

ビンディン省の概要

ビンディン省は、ベトナムの南中部に位置する省であり、東は南シナ海に面しています。歴史的には、チャンパ王国の首都が置かれた場所であり、ベトナム戦争時には激戦地となりました。現在は、クイニョン市を中心に経済発展が進んでいます。

歴史

1000年頃、ミーソンを放棄したチャンパ王国は、この地を「ヴィジャヤ」と名付け、首都を置きました。この時代、ビンディン省はチャンパ王国の中心地として栄えました。

1471年、大越の黎聖宗による侵攻を受け、この地域はベトナムの領土となりました。これにより、ビンディン省はベトナムの歴史の一部として組み込まれることになります。

1771年、タイソン県で西山党の乱が発生しました。1773年には、帰仁（現在のクイニョン）が西山勢によって占拠され、地域全体が混乱に陥りました。

1799年、阮福映（後の阮朝の初代皇帝・嘉隆帝）が帰仁を占領し、この時に「平定（ビンディン）」という地名が付けられました。この出来事が、現在のビンディン省の名前の由来となっています。

ベトナム戦争中の1965年、韓国軍が上陸し、プレアン村やキンタイ村で掃討作戦が行われ、化学兵器が使用されるという悲劇が起こりました。1966年1月にはタイヴィン虐殺、2月にはタイビン村虐殺事件、ゴダイの虐殺が相次ぎ、多くの犠牲者が出ました。これらの事件は、ビンディン省の歴史における深い傷跡となっています。

地理

ビンディン省は、南シナ海に面しており、海岸線が長く続いています。省内には山地や平地が広がり、多様な地形を有しています。この地形が、農業や漁業などの産業に影響を与えています。

隣接行政区画

ビンディン省は、以下の省と隣接しています。

フーイエン省
ザライ[[省]]
クアンガイ[[省]]

行政区分

ビンディン省は、以下の行政単位に区分されます。

市（Thành phố）
クイニョン市（Qui Nhơn）
市社（Thị xã）
アンニョン市社（An Nhơn）
ホアイニョン市社（Hoài Nhơn）
県（Huyện）
アンラオ県（An Lão）
ホアイアン県（Hoài Ân）
フーカット県（Phù Cát）
フーミー県（Phù Mỹ）
トゥイフオック県（Tuy Phước）
タイソン県（Tây Sơn）
ヴァンカイン県（Vân Canh）
ヴィンタイン県（Vĩnh Thạnh）

交通

ビンディン省には、以下の交通機関があります。

フーカット空港
省内における主要な空の玄関口です。
ベトナム鉄道南北線(統一鉄道)
タムクァン駅 - ボンソン駅 - ヴァンフー駅 - カインフォック駅 - フーカット駅 - ビンディン駅 - ジウチ駅 - タンヴィン駅 - ヴァンカイン駅
省内の主要な都市を結ぶ重要な鉄道線です。
ベトナム鉄道ジウチ-クイニョン線
ジウチ駅 - クイニョン駅
クイニョン市へのアクセスを担っています。

脚注

ベトナムの地方行政区画

外部リンク

* ビンディン省政府（ベトナム語）

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