ピーター・オドノヒュー

マイケル・ピーター・デズモンド・オドノヒュー（Michael Peter Desmond O'Donoghue、1971年 - ）は、現代イギリスを代表する紋章官の一人です。彼は紋章院（College of Arms）に所属し、紋章に関する様々な職務に携わっています。

経歴

オドノヒューは、マイケル・ジョン・オドノヒュー（Michael O’Donoghue、1934年 - 2016年）を父として生まれました。父はロンドン・メトロポリタン大学で宝石学の講師を務め、大英博物館の学芸員でもありました。母はエリザベス・アン・ホーキンスです。彼はケンブリッジ大学・ゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジに進学し、1991年に修士号を取得しました。

大学卒業後、オドノヒューは紋章官としての道を歩み始めます。まず紋章院付の研究助手となり、紋章学の研究に携わりました。2003年には、紋章官見習い（probationer）に進み、より専門的な知識と技能を習得しました。2005年には、臨時の紋章官であるブルーマントル紋章官補（Bluemantle Pursuivant of Arms in Ordinary）に任じられ、紋章官としてのキャリアを本格的にスタートさせました。

ブルーマントル紋章官補として7年間務めた後、2012年には、常設紋章官の一つであるヨーク紋章官（York Herald of Arms in Ordinary）に就任しました。ヨーク紋章官は、紋章院における重要な役職の一つであり、紋章の登録、調査、助言など、多岐にわたる業務を担当します。2020年現在も、彼はヨーク紋章官として活躍しています。

人物像と活動

オドノヒューは、紋章官としての職務に加えて、教育者としても活動しています。ダンディー大学では、紋章学の担当講師として教鞭を執り、次世代の紋章学研究者の育成に貢献しています。

また、彼は紋章学の専門家として、紋章学協会の発行する会報『ザ・コート・オブ・アームズ（The Coat of Arms）』の共同編集者も務めています。この会報は、紋章学に関する最新の研究成果や情報を掲載しており、紋章学の研究者や愛好家にとって重要な情報源となっています。彼は、ジョン・ブルック＝リトル前クラレンス統括紋章官の後を引き継ぎ、クライヴ・チーズマン紋章官とともに編集を担当しています。

紋章学への貢献

マイケル・ピーター・デズモンド・オドノヒューは、紋章官としての実務経験と、教育者としての知識、そして研究者としての探求心を兼ね備えた人物です。彼の活動は、紋章学の発展に大きく貢献しており、その功績は高く評価されています。

紋章学は、単なる家紋の研究にとどまらず、歴史、文化、社会構造など、様々な分野と深く関わっています。オドノヒューの研究は、紋章を通じて、これらの分野への理解を深める上で重要な役割を果たしています。今後も彼の活動から目が離せません。

関連事項として、紋章学、キング・オブ・アームズ（紋章官の長）、パーシヴァント（紋章官補）、ヘラルド（紋章官）についても参照すると、より理解が深まります。

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