ファイブホープ

ファイブホープ：日本競馬の名牝

ファイブホープ（1975年3月14日 - 2000年1月8日）は、日本中央競馬会に所属していた著名な競走馬および繁殖牝馬です。彼女は日高育成牧場から示された抽選で選ばれ、1978年に行われたオークスで見事に優勝を果たします。この年齢記録は、日本における競走馬の年齢表記として1999年までの旧表記（数え年）が適用されていました。

経歴

ファイブホープの父であるエイトラックスは1957年にフランスで生まれ、現役時代には短距離・中距離のレースを中心に活躍し、9戦3勝を収めました。1962年に日本に輸入された後、ファリス系の種牡馬として活躍しました。エイトラックスは短距離のスピードと中距離に強い仔を多く残し、主な産駒にはファイブホープの他、1967年のオークス2着馬ミドリエースや、1972年の札幌記念馬シネマゴーストがいます。また、障害競走でも名を馳せ、ブゼンサカエやマウントブゼンといった名ジャンパーを多数輩出しています。さらに、ブルードメアサイアーとしても多くの重賞勝ち馬を生み出し、その血統の影響は今なお続いています。

戦績

ファイブホープの競走人生は1977年に始まります。彼女は9月10日の東京競馬場でデビューし、鞍上に横山富雄騎手を迎えました。このレースでは1番人気に支持され、不良馬場でのダート1200m戦を大差で制しました。2週間の休養後、1[[1月]]に行われた3歳抽せん馬特別でも初の芝レースで快勝し、2連勝を達成します。しかし、その後は着順が次第に落ち、特にオープンレースへの挑戦では苦戦を強いられます。

1978年には新春4歳牝馬Sから始動するも、期待に反し6着という結果に終わりました。しかし、その後しばらく調子を崩しながらも、復活を遂げた彼女はオークストライアルの4歳牝馬特別で3着となり、初のクラシック競走オークスへの出走権を得ることとなります。

オークス当日は、スタートから好位置をキープし、直線半ばで先頭に立つと、追撃を振り切り見事に優勝。これがファイブホープにとって唯一の重賞勝利となり、また鞍上の横山は牝馬三冠騎手に輝きました。オークス制覇は1968年のルピナス以来10年ぶりで、さらに以降は新たな抽選馬によるオークス勝利が現れなかったため、歴史的な勝利として語り継がれています。

引退後の生活

ファイブホープは1980年に繁殖牝馬に転身し、24歳になる1999年までに16頭もの産駒を産みました。しかし、その中で特筆すべき大物は現れず、産駒として牝馬を9頭出産したものの、2021年現在、牚系として続いているのは1995年生まれのサキノサンサンの系譜のみです。そのひ孫であり繁殖牝馬のサキノザザは鹿児島で細々と繁殖を続けています。そうした彼女の足跡は、競馬界において重要な役割を果たしてきました。

競走成績

• - 1977年（3戦2勝）

1着 - 3歳抽せん馬特別
3着 - 12ch3歳牝馬ステークス

• - 1978年（8戦1勝）

1着 - オークス
2着 - フラワーカップ
3着 - 4歳牝馬特別・東

• - 1979年（5戦0勝）

ファイブホープの功績は、彼女自身がオークスで勝利したことだけでなく、その後の繁殖活動にも影響を与えた点にあります。

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