フェリーしらかば

フェリーしらかばについて

フェリーしらかばは、新日本海フェリーが運営していた大型客船で、敦賀港（福井県敦賀市）を出発し、新潟西港（新潟市東区）および秋田港（秋田市土崎港）を経て、苫小牧東港（北海道胆振支庁管内勇払郡厚真町）に至る航路を担当していました。このフェリーは1994年に建造され、ニューはまなすやニューしらゆりの代わりに就航しました。そのため、同時期に建造されたフェリーあざれあとともに新潟-小樽航路に就航していました。

船舶の概要

フェリーしらかばは、就航時には総トン数や最大幅ともに日本で最も大きなフェリーでした。しかし、2002年には新たにらいらっくやゆうかりといった船が就航したため、改造を施されて、敦賀-新潟-秋田-苫小牧の寄港便に配船されることになりました。最終的には、2017年6月27日の苫小牧発新潟行きの便が最後となり、フェリーしらかばは引退しました。

船内設備

フェリーしらかばの船内は、木目調のデザインを基調としており、落ち着いたクラシカルな雰囲気を醸し出していました。さまざまな施設が完備されており、以下のような設備がありました。

• - 宿泊施設:広々とした公室や、快適な客室が用意されていました。
• - 飲食施設: グリル「Rose Ancien」、レストラン「WHITE BIRCH」、カフェラウンジ「TAPIOLA」（後期は営業を終了）など、多彩な飲食が楽しめました。
• - リラクゼーション: 大浴場やサウナ、ジャグジーなどがあり、旅の疲れを癒すことができました。
• - アクティビティ: スポーツルームやゲームルーム、ビデオシアターもあり、家族連れや友達同士でも楽しむことができました。
• - 店舗: 船内にはショップや自販機コーナーも設けられており、必要なものを手に入れることができました。

事故やインシデント

フェリーしらかばにはいくつかの事故やトラブルもありました。

旅客船フェリーしらかば防波堤衝突事件

1999年1月29日のこと、新潟港に入港する際に、フェリーしらかばは西防波堤に衝突しました。船長が船位の確認を怠ったことにより、衝突の危険な状態に陥り、最終的には約7ノットの速力で防波堤に激突しました。この事故で防波堤は損壊し、フェリーの船首部分も損傷を受けましたが、自力で離堤しました。雨や雪の悪天候が影響したことも指摘されています。

フェリーしらかば引船海翔丸衝突

また、2008年12月6日には、秋田港でタグボート海翔丸との衝突事故も発生しました。この際、強風による圧流が原因で、フェリーしらかばの左舷がダメージを受けました。これも操船における不適切な対応が事故の要因となったとされています。

結論

フェリーしらかばは、その長い航路の歴史と豊富な設備により、多くの乗客に愛されてきました。運航の終了は残念ですが、当時の思い出や様々な体験は、乗客や乗組員にとってかけがえのないものとなっています。

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