フェロル

フェロル（Ferrol）

フェロルは、スペイン北西部、ガリシア州ア・コルーニャ県に位置する自治体です。ガリシア地方において3番目に人口が集中している地域にあり、周辺の自治体とともにコマルカ・デ・フェロルを構成しています。

概要

フェロルは、大西洋に面した戦略的な要衝であり、歴史的に海軍の拠点として重要な役割を果たしてきました。造船業が主要な産業であり、ガリシア地方の工業化を牽引してきた地域の一つです。近年は観光業にも力を入れており、美しい海岸線や歴史的な建造物を巡る観光客が増加しています。

住民呼称はferrolán/-lá、ártabro/-aなど。

地理

フェロルは、ア・コルーニャ県の北部に位置し、アルタブロ湾の一角を占めています。北と西は大西洋に面し、南はリア・デ・フェロル（フェロル湾）に接しています。東はナロンと境界を接しており、リア・デ・フェロルの対岸にはムガルドス、アーレスといった自治体があります。自治体の中心地区は市街地のフェロル地区です。

気候

フェロルの気候は、ガリシア州の大部分と同様に、湿度が高く温暖な海洋性気候です。年間を通して気温の変化が穏やかで、降水量も比較的多いのが特徴です。冬は雨が多く、夏は比較的乾燥しますが、しのぎやすい気候です。

歴史

フェロルの歴史は古く、ローマ時代から重要な港湾都市として栄えてきました。18世紀にはスペイン海軍の造船所が建設され、軍港都市として発展しました。20世紀には、フランシスコ・フランコ総統の出身地としても知られるようになり、スペイン現代史においても重要な位置を占めています。

1936年のスペイン内戦時には、フェロルに駐屯していた陸軍部隊が反乱を起こし、内戦の舞台となりました。

人口

2012年のガリシア統計局のデータによると、フェロルの人口は71,997人です。これはア・コルーニャ県内で3番目の規模であり、ガリシア地方の主要都市の中では最も少ない人口です。住民は12の教区、59の地区に分かれて居住しています。

政治

現在の自治体首長は、ガリシア国民党（PPdeG）のホセ・マヌエル・レイ・バレーラです。2011年の自治体選挙では、ガリシア国民党が13議席、ガリシア社会主義者党（PSdeG-PSOE）が7議席、ガリシア統一左翼（EU-IU）とガリシア民族主義ブロック（BNG）がそれぞれ2議席、IFが1議席を獲得しました。

教育

市内には、ア・コルーニャ大学のフェロル・キャンパスがあり、高等教育機関としての役割も担っています。

スポーツ

サッカークラブのラーシン・デ・フェロル（Racing de Ferrol）が、リーガ・エスパニョーラのセグンダ・ディビションBに所属しています。

出身著名人

コンセプション・アレナル・ポンテ（作家、法律家）
パブロ・イグレシアス・ポスセ（政治家、スペイン社会労働党およびUGT創設者）
ホセ・カナレハス・メンデス（政治家、元スペイン王国首相）
フランシスコ・フランコ・バーモンデ（軍人、政治家、独裁者）
ゴンサロ・トレンテ・バジェステール（作家）
イグナシオ・フェルナンデス・トショ（スペイン労働者委員会現代表）
イグナシオ・ノボ（サッカー選手）

教区

フェロルは以下の13の教区に分かれています。

フェロル

外部リンク

* フェロル公式サイト

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