フュチュール

フュチュールボクシングジム

フュチュール（futur）は京都府京都市中京区に位置するボクシングジムであり、その名はフランス語で「未来」という意味を持っています。このジムは、体力づくりやストレス解消を目指すフィットネス志向の方々から、本格的なボクシングを習いたいという方々まで、幅広いニーズに応える場を提供しています。

歴史と設立

フュチュールは2005年に関西初のボクシング&フィットネスジムとして設立されました。設立にあたってはアウトソーシング会社のツークンフト（現ツークンフトホールディングス）が関与し、その会長には同社の代表取締役である平山靖が就任しました。特に2004年に京都府立体育館で開催された女子プロボクシングの興行をプロモートしており、そこでは当時の女子ボクシング界で注目されていた風神ライカがWIBA世界フェザー級王座を防衛しました。

初代チーフトレーナーには、同じ興行でWIBA世界ミニフライ級王座を獲得した実績を持つ袖岡裕子が就任し、また畑山隆則という元WBAスーパーフェザー級及びライト級の世界王者も特別スタッフとして定期的に指導を行っています。

その後、フュチュールは京都府アマチュアボクシング連盟に加盟し、全国大会への出場を果たすなど、アマチュアボクシングの振興にも貢献していきます。

プロボクシングへの道

2008年には、日本ボクシングコミッション（JBC）から公認を受け、西日本ボクシング協会に加盟し、プロ活動を開始しました。この段階で男性ボクサーの育成も始まり、ジムの方向性はますます多角化していきます。

フュチュールは、日本のプロボクシング史上初めて複数の女子世界王者を輩出したジムであり、2022年末の時点では国内最多となる5人の女子世界王者を誕生させています。これにはワタナベ、真正、ミツキ、三迫といった他のジムも名を連ねていますが、フュチュールの実績は特に目立っています。

さらに、2013年には初めて男子プロ選手として望月誠太が移籍し、その後も多くの選手が活躍を見せています。望月は移籍初戦でスーパーフライ級地域三冠王者となる福永亮次のデビュー戦で判定勝ちを飾るなど、ジム初の男子選手としての役割を果たしました。

主催興行とメディア展開

フュチュールは、定期的に「TO THE FUTURE 〜未来へ〜」というタイトルの興行を主催しています。初期の頃は主に大阪で行われていましたが、最近では地元京都のKBSホールを中心に開催されるようになっています。最初は男子の試合も組んでいましたが、徐々に女子の試合に特化するようになりました。

加えて、2018年には公式YouTubeチャンネルも開設し、過去の興行や所属選手の試合動画などを配信しています。これにより、幅広い視聴者に向けてボクシングの魅力を伝えることができています。

所属選手とその活躍

フュチュールには、現在も数多くの優秀な選手たちが所属しています。女子世界王者としては、多田悦子（WBA女子世界ミニマム級、移籍）や、安藤麻里（WBA女子ライトミニマム級・WBC女子ミニフライ級）、池山直（WBO女子アトム級）、池原シーサー久美子（WBO女子ミニフライ級）、小澤瑶生（WBO女子スーパーフライ級）といった選手が名を連ねています。

他にも、森野大地や川口玲可、渡部健など現役選手が活躍しており、ジムは今後もさらなる成長を遂げていくことでしょう。フュチュールは、これからも未来を見据えた取り組みを続け、ボクシング界における重要な拠点であり続けることを目指しています。

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